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<棄権のすすめ>?   社会部長・島田佳幸

 きょうは衆院選の投票日です。前回投票率は戦後最低の59・32%で、今回は不名誉な記録更新もあり得るとみられています。中でも若い世代が心配です。

 投票率が低いほど、その世代の声は政治に反映されにくくなる。それを分かりやすく考えるため、年代別代表で構成する定員百人の議会を想像してみます。年代別人口を有権者数と仮定し、前回総選挙での年代別投票率(抽出調査による推計)を乗じて、ざっと代表人数をはじくと…。

 二十代の有権者は千三百万人ほどで投票率100%なら十三人の代表が出せますが、実際は38%ほどなのでわずか五人です。同じように三十代は八人、四十代は十人、五十代も十人、六十代は十三人で、七十代以上も十三人。何か重大案件が採決にかけられました。二十、三十代は反対、四十、五十代は棄権しましたが、六十代と七十代以上の賛成で、あっさり可決。次の案件は、世代を超えて賛否が拮抗(きっこう)しましたが、三十人の賛成で可決となりました。

 議場を見てください。投票率は60%足らずですから、百人の定員なのに四割が空席です。だから三分の一に満たない数で重大事が決定されたのです。

 ここで、最近、小紙に届いた一通の投書を紹介します。

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 <棄権のすすめ>

 有権者がすべて棄権して、私が唯一の投票者なら、国の未来は私ひとりが左右できることとなる。それはないが、半数の有権者が棄権すれば、私の投票効果は二倍となる。棄権する人が多いほど、投票効果は高まる。かくして若者の苦境を尻目に、われらご老体の天国が出現する。文句あるかね。同じことが組織票に依存する一部の政党についても言える。浮動層が棄権することで、一部の政党は恩恵を受ける。棄権という白紙委任状を提出することで国民はそういう傾向を助長するという選択をしている。そう。無理しなくていいんだよ。せっかくの休日なんだから、政治不信とか何とか格好つけて、選挙なぞ無視して遊びに行くのもゴロ寝を決め込むのもひとつの選択肢だもんね。当然のことだが、私は敬老精神に満ちた候補者に投票して恩恵にあずかる。文句あるかね。

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 筆者は愛知県内にお住まいの七十九歳、元教師という男性。さあ、有権者のみなさん、特に若い人たち。どうします?