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誰とマッチ? 設問に答えて楽しく政策比較

 政治課題へのスタンスが与党内で異なっていたり、野党間でも相違があったりと、分かりにくい構図になっている今回の衆院選。あすの投票を控え、投票先を決めかねている有権者もいるだろう。そんな人向けに近年、ボートマッチと呼ばれるサービスがインターネットで広がっている。政策や争点に関する質問に答えていくと、最後に自分の考えと最も一致(マッチ)度の高い投票(ボート)先が示される仕組み。判断材料の一つとして試してみる価値はありそうだ。

◆識者「最後は自分で考えて」

政治関連情報サイト「日本政治.com」が提供しているボートマッチの画面

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 東京都町田市に住む大学三年の女性(20)は今回が初めての選挙。政党の離合集散が激しい昨今、どんな政党があって、アベノミクスや憲法、原発、集団的自衛権といったさまざまな争点に、どんな主張をしているのか詳しく知らない。

 「政策の違いがよく分からない。まだ誰に投票するか決めていないので参考になれば」と、ネット上でボートマッチを試した。

 「アベノミクスをどう評価しますか」「憲法改正をどう思いますか」「原子力発電所の今後のあり方は」など十六の設問があり、それぞれ三つから五つの選択肢から回答を選んだ。その結果、女性の回答と最も一致度の高い投票先は生活。次に改革、維新と示された。

 女性の感想は「たくさんの政党の政策を比較するのは時間がかかるけど、これなら簡単に絞り込める。争点について自分の考えが整理できたのも良かった」。

 その一方で、「知識のない難しい設問では回答に困って適当に選んだ。『分からない』という選択肢があってもいい」と注文する。

 政治に関する情報サイト「日本政治.com」で、ボートマッチを提供している「日本政治報道」の鈴木邦和さん(25)は「従来の選挙情報は選ばれる側からの一方通行。有権者が楽しみながら投票先を比較し、考えることができる」とメリットを語る。

 ボートマッチは一九九〇年代に欧州で始まり、日本では二〇〇一年の参院選で佐藤哲也さん(42)=元静岡大情報学部准教授、現ITベンチャー代表=が導入した。「有権者が政策や投票先を考えるツールとしては有効」と佐藤さん。〇七年の参院選のころから一部のメディアのサイトでも開設され、広く使われるようになった。

ボートマッチについて語る佐藤哲也さん=東京都渋谷区で

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 ただ、鈴木さんも佐藤さんもボートマッチだけで投票先を決めないようにと口をそろえる。設問によっては思うような回答がなかったり、好き嫌いといった感情が反映されなかったりで、意外な政党や候補者が一致度が高いと示されることもある。また、中道政党は示されにくい傾向もあるという。

 佐藤さんは「デメリットも理解した上で使うべきだ。最後は自分でよく考えて投票してほしい」と呼び掛けている。さまざまなメディアのサービス提供があるが、「日本政治.com」のボートマッチの利用は、「日本政治ドットコム」でネット検索を。

(荘加卓嗣、栗原淳)