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再増税時期が争点に浮上 主要10党、主張ぶつかる

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 今回の衆院選では、現在の消費税率8%を10%へ引き上げる時期をめぐり、主要十党の主張がぶつかっており、争点として浮上している。自民、公明両党の与党は二〇一七年四月に確実に引き上げると明言。民主党など四野党は「決めるべきでない」、共産党など四党は引き上げそのものに反対している。

 安倍晋三首相(自民党総裁)は一五年十月に予定されていた消費税率10%への引き上げを一七年四月まで一年半延期すると表明した。あくまで一年半の延期であって、それ以上、先送りするつもりはない。首相は衆院解散に当たり、景気の動向次第で増税を停止できる「景気条項」を消費税増税法から削除し、「一七年四月から確実に引き上げる」と明言した。

 その後「(世界同時不況の引き金となった)リーマン・ショック級の経済の収縮が起これば対応する」と述べたが、それくらいの事態に陥らない限り、衆院選で与党が勝てば、消費税率は自動的に約二年半後に引き上げられることになる。

 首相は八日、静岡県沼津市の街頭演説で「(引き上げは)社会保障制度を次の世代に引き渡していく責任を果たすためのものだ」と力説。公明党の山口那津男代表も同日、津市の街頭演説で「再び(増税を)延期しない決意だ」と訴えた。

 これに対して民主、維新、次世代、新党改革の四党は、将来引き上げる必要性は否定しないが、一七年四月に必ず10%にすると決めるべきではないとの立場だ。

 民主は、野田政権時代に消費税増税の条件として自公民三党が合意した、議員定数削減などの約束が実現していないことや、安倍政権の経済政策で国民生活が悪化していると指摘。改善されない限り、再増税を認めない立場だ。

 維新は景気の動向次第で柔軟に判断すべきだという立場で、景気条項の削除に反対する。改革も増税による家計や景気への悪影響を懸念。次世代は、財政運営の透明性や社会保障改革を増税の条件にしている。

 一方、共産、社民各党と地域政党の減税日本は、消費税率引き上げそのものに反対。大企業などへの課税を強化したり予算の無駄遣いをやめたりすれば、再増税しなくても財源を捻出できるとの考え方だ。共産は「きっぱり中止」を主張、社民は5%への引き下げを訴えている。生活の党は「凍結」という表現で引き上げに慎重な姿勢を示している。

 (木谷孝洋)