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愛知ニュース

13区候補者に密着

(上から届け出順)

◆寒風の中立ち続ける 宮地勲さん(60)共新

 「大企業の経営を優先する安倍政権をやめさせよう」。土曜の昼ごろ、多くの買い物客が行き交う安城市の商業施設前。運動員とともに、おそろいのジャンパーを着て、声を張り上げた。

 陣営のイメージカラーは、太陽を思わせる黄色。「庶民の懐が温まるような、日だまりの政治を目指したい」との信念を重ねる。

 夕方、高浜市の商業施設前に移動して街頭演説。「年金生活の高齢者を苦しめる消費税の増税をやめさせよう」と訴えると、聞いていた七十代の女性が「頑張れ」と声援を送った。「多くの有権者が、増税に反対していると感じる」と手応えを語る。

 暗くなってからも同市の住宅街で、候補者名の看板を電灯で照らした選挙カーの前に立ち演説を繰り返した。

 毎日、商業施設や駅前、住宅街など三十カ所以上で演説をこなす。五十四歳の時に勤め先にリストラされ、再就職先が見つかるまで苦労した。その経験から「職が見つからない中高年や、所得が低い家庭の生活を守る政治を実現したい」と願って、寒風が吹く街頭に立ち続ける。

 午後八時前に活動を終えると、「諦めずにやれば結果は出る」とつぶやき、選挙カーを降りた。

◆長い1日、気力で転戦 大西健介さん(43)民前

 日曜の午前九時半。安城市のスーパー駐車場に着くと、緑のジャンパー姿の三十人が集まっていた。推薦を受ける労組から派遣された運動員だ。行列で練る「桃太郎」の出発。二班に分かれて街に繰り出す面々を、ハイタッチで送り出した。

 この日は行事がめじろ押し。こまめに転戦して顔を売る。開場前から千人が並んだ農業イベントでは、来賓の大村秀章知事と遭遇。かつて激しい選挙戦を繰り広げた相手だが、政治家らしく互いに笑顔で握手を交わす。

 昼下がり、蓮舫元行政刷新担当相が知立市へ応援に駆け付けた。選挙カーの上で熱弁を振るう先輩の脇で神妙な表情。マイクを渡されるや行革の実績を持ち上げ、「自民政権で無駄遣い予算が復活した」と批判した。演説後は握手を求める人だかり。「支持者以外も来てくれた。彼女の人気はさすがだ」

 締めは安城市の商業施設を選んだ。客はまばらだが「もう少しで勝てる。力を貸して」と全力アピール。街頭演説が制限される午後八時まで訴え続けた。

 この日は寺の行事に参加するため午前四時に起きた。長い一日になったが、夜はまだ終わらない。「これから一本飲み会がある」。疲れた体を奮い立たせ、車に乗り込んだ。

◆政策、負の側面も説明 大見正さん(56)自前

 歳末商戦でにぎわう知立市の商業施設前に選挙カーを止め、素早く車外に出てマイクを握り締めた。「強い日本経済をつくる道は、アベノミクスの継続しかない」

 「日本はもう少しでデフレ不況から脱却できる」。二年前に安倍政権が誕生し、大企業の収益が改善、株価が上昇したアベノミクスの効果を説く一方で、円安や物価高など負の側面も有権者に説明するよう心掛ける。

 「聞き心地のいい言葉を並べた公約ではなく、正直な政治を行うことで有権者の信頼が得られる」との政治信条を貫く。

 朝から夕方まで人通りが多い商業施設前や駅前での街頭活動に力を入れている。全国的に自民党が優位との報道が目立つ今回の衆院選。だが、民主党候補との激戦が繰り返される選挙区だけに、今回も危機感を持って臨んでいる。

 安城市議と県議を務めた経験を生かし、訴えに地域の課題も盛り込む。この日の演説でも、知立市の名鉄知立駅の鉄道高架化事業に触れ「住民の声を国に届けられるのは自民党だけ」と訴えた。

 演説後の昼食は移動中の車内で、自宅から持参したおにぎりを食べた。「選挙運動期間が終わるまで走り続ける覚悟です」