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愛知ニュース

ポスターから見える戦略 7区

 選挙戦を象徴する風景の一つが、街角の掲示板に張られている候補者のポスター。顔と名前を売り込む小さなほぼ正方形のスペースに、候補者の個性や狙いがにじむ。元電通社員で、地方自治体のキャッチコピー検討委員も務める名古屋外国語大の横山陽二准教授(広報論)に、愛知7区の三候補者のポスターを分析してもらった。

 7区では、届け出順で、自民前職の鈴木淳司さん(56)、民主元職の山尾志桜里さん(40)、共産新人の郷右近修さん(36)が立候補している。

 公選法によると、候補者ポスターの大きさは長さ四十二センチ、幅三十センチの範囲内だが、個人演説会の告知を兼ねる場合は長さ四十二センチ、幅四十センチまで拡大できる。県選管によれば、個人演説会の日程はどんなに小さくても記載すれば名目上の責任を果たしたことになるので、後者のサイズを選ぶ候補者がほとんど。7区の候補者も全員、後者の正方形に近いサイズだ。

 鈴木さんのポスターには、「経済再生 デフレ脱却」と「凛(りん)とした日本を!!」の二つの言葉が並ぶ。横山さんによると、アベノミクスに関するスローガンに、個人の政治信条を一つ盛り込むのが今回の自民党候補者には多いという。「シンプルで分かりやすい。歯を見せて笑う表情は親しみやすさを前面に出しており、年配の有権者には好印象のはず」と分析する。

 山尾さんは全体的にピンクを基調とし、口は真一文字。「元検事というきりっとした印象に加え、柔らかな色で女性らしさも表現した」と横山さん。「格差を是正し、持続可能な未来をつくる。」というスローガンのほか、「初代アニー」などの経歴も盛り込んだ。「異色の経歴は口コミが発生しやすい。全体的に都会的な印象で、新興住宅地の若い世代に受けそう」とみる。

 共産党候補者のポスターは、党本部が提示した二パターンからデザインを選ぶ仕組みで、郷右近さんもそう。「消費税10%キッパリ中止 戦争する国づくり許しません」というスローガンも共通だ。三候補者の中で最も党名を大きく記載しているのが特徴で、横山さんは「個人の訴えよりも党の存在感が大きい。比例票の獲得につなげようとしているのでしょう」と読む。