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滋賀

<駆け抜ける候補を追う>(下) 徳永久志さん(50)民現

一貫して「暮らしの安定が第一」と訴える徳永久志さん(右)と応援に駆けつけた細野豪志党幹事長=守山市内で

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 十四日昼すぎ、近江八幡市若葉町で開かれたミニ集会。「だいぶ黒くなりました。腕も真っ黒で」と聴衆の笑いを誘った。集まったのは一九九九年に県議に初当選して以来、活動を支えてきた候補者をよく知る地元の後援会員ら約百人。党中央から幹部らが相次ぎ県入りし、厳しい選挙情勢を訴える日々が続いていただけに、この集会では表情を緩める場面が心なしか多かった。

 「今回の参院選は困難な状況で始まったが、日一日と『頑張れ』という声は強く感じるようになった。皮膚感覚として、もうひと踏ん張りという思いがある」。自身を奮い立たせるようにも語り「もう一回り、二回りの支援の輪を広げてほしい」と深く頭を下げた。

 全国三十一ある1人区の中で、党本部に重要区として位置付けられた滋賀選挙区。民主は二〇〇四年以降にあった三回の参院選を連勝中だ。一時は衆参六議席を独占し「民主王国」と称されたが、昨年末の衆院選では県内四選挙区を自民に明け渡した。

 こうした危機感から、近江八幡市出身の細野豪志党幹事長は今年五月から三回、県内入りし「議席を確保しなければならない選挙区だ」と強調。十二日に同市内で開かれた個人演説会にもネット中継で生出演。都内から「滋賀の代表は徳永さんだ」と力を込めた。

 海江田万里代表のほか、前原誠司元外相、枝野幸男元官房長官ら政権時代に“党の顔”だった面々が続々と駆けつけた。応援弁士たちは「国政選挙はおそらく三年間はない」「自民がボロ勝ちして『こんなはずじゃなかった』と後悔しても三年間どうしようもない」と、しきりに危機感をあおった。

 自身もマイクを持つ度に「自民公明が圧勝すれば、政治はブレーキがなくなったダンプカーのようになる。ブレーキをかける歯止めとなり、日本の政治のバランスと緊張感を保たせたい」と訴える。「健全な経済成長は必要だが、暮らしや生活の安定が第一だ」。主張は一貫してきた。

 今月十三〜十五日の三連休。県内約五千二百カ所ある掲示板のポスターが貼り替えられた。「託すなら−滋賀の人」。京都府出身の自民新人を意識した文字が踊る。三日月大造県連代表は、十五日に守山市内で開かれた個人演説会で「僕は絶対に滋賀県を守りたい」と語気を強めた。

 十七日の報道各社の世論調査では、自民新人を追いかける展開だと報じられた。出原逸三県連幹事長は「厳しい状況に変わりはないが、逆転できると信じて最後までやりきるしかない」と話す。

 同日、支援者や支持母体の連合関係者には一人当たり五十件に電話をかけ、徳永さんの支持拡大を図るように指示。計十五万件を目標に掲げる。ポスティングにも力を入れる。陣営関係者から幾度も聞いた「一人の百歩よりも百人の一歩」。逆転を目指し、最後の追い込みをかける。

(倉形友理)