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滋賀

<駆け抜ける候補を追う>(中) 坪田五久男さん(54)共新

カエルの着ぐるみ姿の若者らと支援を訴える坪田五久男さん=大津市内で

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◆「若者票」獲得に奔走

 十五日正午ごろ、大津市の商業施設前。「ブラック企業をなくそう。原発を止めよう。一緒に頑張りましょう」。車の屋根の上から訴える候補者を背に笑顔で手を振るのは茶髪やカエルの着ぐるみ姿の若者たち。「党の活動の変化」(陣営)を感じさせる光景だった。

 手を振り返してくれたミニバイクの女性も若者だ。「都議選の結果もあってこれまでと反応が全然違う」。手応えを口にして選挙カーに乗り込んだ。

 ともに訴えたのは党の青年後援会「かえるネットしが」の二十〜三十代の男女七人。「『政党なんて信用できない』というそこのキミ 共産党のこと知ってほしーっ」と書かれたA4判のチラシを配りながら三十分余り、買い物客らに声を掛けた。

 かえるネットの名前は「政治を変える」の語呂合わせ。陣営によると、目立つ着ぐるみで若者の注目を引く狙いもある。午後五時前、市内の別の商業施設では着ぐるみと一緒に写真を撮ろうとする家族連れらの姿も見られた。

 党が目標に掲げる県内十万四千票は党員、後援会員数の二倍以上。獲得に力を入れるのは、前回衆院選で「民主や自民以外の勢力」に期待して第三極に投じられた票だ。土日祝日は街宣地域を若者やサラリーマンの多い都市部に限定。無党派層に会う機会を増やそうとしている。

 川内卓党県委員会書記長は「これまで党と深く関わっていなかった団体に支持を呼び掛け、なじみのない場所を回る。若者の支持も取り付けたい」と意気込む。選挙協力する市議の地盤ではない新興住宅地や不特定多数が集まる駅などでの演説にも力を入れてきた。川内書記長は「活動の変化と有権者の要望の変化がうまくマッチしている」と話す。

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 演説では経済問題のほか、環太平洋連携協定(TPP)、脱原発、改憲反対を強調。「自民党の政治に真正面から対決し、対案を掲げているのは共産党だけ。自共対決だ」と声を張り上げるのはおなじみだ。

 マスコミ各社の選挙終盤の情勢分析では比例代表で議席を伸ばすという見方が大勢だ。「比例の勢いで滋賀選挙区でも勝たせていただきたい」。演説にも熱がこもる。

 党幹部も背中を押す。十七日には市田忠義書記局長がJR大津駅で街頭演説。「調査では投票先を決めていない人が三割以上。残り四日間の奮闘で勝敗は決まる。滋賀から日本の夜明けを切り開こう」と呼び掛けた。

 情勢分析では若年層の支持を固め切れていないという結果も。「若い人の心をどうつかむかはまだまだ課題。主張の中身を訴えて何とか食い込んでいきたい」。街頭演説のほか電話などでも「最後のお願い」を続ける。

 「各社が情勢分析をした先週末より今の方が街頭の反応が良い。追い上げている。あとは時間との勝負や」と残りの運動期間を突っ走る。

(山内晴信)