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滋賀

岐路 公開討論会 主な立候補予定者の発言詳報

 大津市内で26日夜にあった参院選滋賀選挙区の立候補予定者による公開討論会(日本青年会議所滋賀ブロック協議会主催)は議論が白熱した。特に憲法改正や原発問題など重要なテーマについて、出席した民主現職の徳永久志さん(50)、自民新人の二之湯武史さん(36)、共産新人の坪田五久男さん(54)の主張を詳報する。討論会には、ほかに諸派新人の荒川雅司さん(38)も参加した。(参院選取材班)

◆徳永久志さん(50)=民現

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◆意気込み 共生社会目指したい

 十四年間政治活動を続けてきた。一貫して持ち続けたのは、滋賀の足元を見つめ、日本を考え、世界を見据えるということ。共に支え合い、励まし合い、分かち合う共生社会を目指していきたい。子供や孫の世代が幸せと豊かさを感じることができ、滋賀県の地で安心して暮らしていける社会にしていくことが使命だと思っている。

◆改憲 未来志向で中身問え

 今の憲法を一字一句変えてはならないという立場には立たない。憲法対話を進めながら未来志向の憲法を構想していく作業に入っていきたい。九六条の改正の話もある。三分の二という広範な合意を形成する作業こそが大変重要であり、合理性がある。改正の中身を問うことなく手続きの要件緩和だけを先行させることは反対だ。

◆原発再稼働 目標は30年代にゼロ

 二〇三〇年代に原発ゼロの社会を目指していく。その過程の中で「四十年運転制限の厳格適用」「規制委員会の安全確認を得たもののみの再稼働」「原発の新設増設は行わない」の三原則を厳格に守っていく。その上であらゆる政策資源を投入し、世界に先駆けて原発に依存しない新しいエネルギー社会を築いていきたい。

◆社会保障 人口減少向け再構築

 人口減少社会や少子高齢社会などの課題と向き合わないといけない。政治が当てる光のスポットは人だ。人への投資は、すなわち未来への投資である。人口減少社会になっても十分対応しうる持続可能な社会保障制度への再構築が求められている。すべての世代が等しく負担し分かち合う制度をつくりあげることが大切だ。

◆村山談話

 踏襲すべきだ。過去の歴史と向き合い、反省すべき点は反省する。明るいアジアをつくろうという決意を表明したものだと考える。

◆二之湯武史さん(36)=自新

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◆意気込み 教育現場の再生に力

 日本人の国民性である勤勉さやまじめさ、忍耐強さ、我慢強さなどが少しずつ失われているのを教育現場で感じた。学習塾・予備校経営の経験を踏まえ、国の礎となる教育の再生に関わり、学力のみならず、高い道徳心を持つ子を育て、歴史文化を世界に誇れるような日本人をつくりたい。教育を原点に政治を志した。

◆改憲 国土防衛の明記必要

 自民党の立党精神は自主憲法の制定。憲法前文を読んでも日本の歴史文化伝統など国柄を感じられない。国柄を表明しないといけないと思う。九条一項の戦争放棄は人類普遍の目標。だが、自衛隊は明らかに戦力で、国土防衛に特化した戦力であることを明記するべきだ。戦力を戦力と認識しない方が危うい。

◆原発再稼働 「安全」なら稼働せよ

 電力料金が高止まりし、日本企業が海外に流出したら、もっと怖い状況になる。国民生活は一秒一分一時間とも止まらない。安全と判断されたものは稼働していくのは政治の決断だ。暮らしや経済を守るスタンスで政治決断するのは重要だ。十年で各電源の最適なバランスを組み合わせる「ベストミックス」を考える必要がある。

◆社会保障 中負担中福祉を議論

 大きな問題。日本は「低負担で中福祉のサービス」が受けられるからくりになっている。少子高齢化が進み、社会保障が本当にこのまま続くのか。漠然とした不安がある。「中負担中福祉」の議論をし直さないといけない。責任を持って負担をお願いするべきはお願いするのが政治家の姿だ。

◆村山談話

 政治信条としては踏襲するべきではない。だが、総理の立場で踏襲するか否かは外交問題に関わる。国際状況を見据えて判断しないといけない。

◆坪田五久男さん(54)=共新

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◆意気込み 自民の暴走を止める

 自民党の進める政治と県民の願いがかけ離れていると実感している。県民の声を受け止めて願い実現のために国会で働かせていただきたい。安倍政権の暴走とも言える状況を食い止めて政治を変えなければいけない。二大政党や第三極に注目が集まる国政の状況ではない。自共対決の選挙を勝ち抜きたい。全力で頑張りたい。

◆改憲 「参戦の道」許さない

 国会の中の数だけ見れば改憲派が多数になっているが、国民は改憲が必要だと考えていない。憲法がうたっている社会と懸け離れている今の政治こそ正すべきだ。改憲勢力が狙っているのは九条を変えて国防軍と書き込み、参戦すること。教え子を再び戦場に送る道を許すわけにはいかない。憲法が生きる新しい日本をつくりたい。

◆原発再稼働 事故処理手に負えぬ

 福島第一原発の事故は今も汚染水の問題などがあり、事故の真っ最中。そんなときに再稼働や外国への売り込みは論外。原発の過酷事故は一度起これば、処理は人間の手には負えない。地震列島の日本だが、自然再生エネルギーの潜在力は原発の四十倍と言われる。政治が決断し、国民が安全に暮らせる社会をつくる決断が必要だ。

◆社会保障 減らない年金実現を

 長生きを喜べる社会は悪くないが、少子化は問題。これは政治の責任が大きい。消費増税分は社会保障のために使うということだったが、医療や介護の負担増やサービス切り下げが伝えられている。減らない年金を実現して、低い年金を底上げしたい。特養ホーム増やして待機者を減らし、民間保育増やして待機児童を無くしたい。

◆村山談話

 当然踏襲すべきだ。過去の侵略戦争をきちんと反省して清算するのは日本が世界とアジアで生きていくために必要な最低限のこと。

 <村山談話> 戦後50年の1995年、当時の村山富市首相が「痛切な反省と心からのおわびの気持ち」と表明し、近隣のアジア諸国への侵略と植民地支配を謝罪した。歴代内閣が踏襲してきた。