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滋賀

岐路 社民・小坂淑子県連代表に聞く

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 選挙のたびに正念場とかターニングポイントとか言ってきたが、今回は本当に危機感を感じる。国会に「右寄り」の人が増えすぎたから。生活者の側に政治を取り戻さないといけない。国の行方を左右する選挙だと思う。

 世間はアベノミクスと騒いでいるが、本当のことが語られていない。環太平洋連携協定(TPP)もそう。国民が後から「しまった」とならないように、暮らしと命を最優先に訴える。強い国より優しい国であるべきだ。

 憲法九条を視野に入れた九六条の改正は絶対に許さない。私は戦前の一九四〇年生まれ。食べ物などは本当に大変だった。時代が戻されてはいけない。

 教員だった八五年。「軍国主義の爪痕を訪ねて」というツアーで中国を旅した。日本軍が戦時中に攻め入った道筋、旧満州とか旅順とかに入り込んで生き残った人から当時の詳しい話を聞いたんです。みなさん、泣いて私たちを責めるんですよ。私の知らない話ばかりで、教諭として知らないのは罪だと思った。民間同士の交流は相互理解のために必ず必要なんです。

 九条改正だって昔の自民党の野中広務さんや古賀誠さん、加藤紘一さんならやらなかった。今の自民は真の保守ではない。自民、維新の人たちは国連で演説できないような内容ばかり話している。

 昨年の衆院選では、私たちが熱心に応援してきた嘉田由紀子知事が日本未来の党を結党したこともあって、社民票は大きく減った。党勢を回復しなければなければならないけど、右寄りの人たちばかりの危機的状況では違いばかり強調するわけにいかない。寄り添うことも大事。民主党の徳永久志さんは見解も合うので政策協定を結んだ。選挙区は民主、比例は社民と訴える。

 現在、衆院議員ゼロ。確かに党勢は苦しい。でも太平洋戦争開戦の十二月八日にちなんで毎月八日に行っている街頭活動「八の日運動」には多くの激励も受ける。ぶれずに、今こそ社民党の支持を広げる時だと思ってがんばる。

 ◇党の県内状況 国政選挙の県内比例票は2007年参院選が約2万700票、09年衆院選が約2万7100票、10年参院選が約2万4100票とおおむね2万票台で推移してきたが、昨年の総選挙は約7700票と大幅減。党県連として応援してきた嘉田由紀子知事が日本未来の党を結党し、同党へ票が流れたという見方もあり、この票の再獲得も今参院選の課題。

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(構成・井上靖史)