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滋賀

岐路 AKB48田名部生来さんに聞く

 参院選より一足先に国民的な関心を集めた今月の「AKB48選抜総選挙」。近江八幡市出身のAKB48メンバー田名部生来さんも立候補し、“1票の重み”を知る1人。20歳を迎え実際の選挙の有権者となった田名部さんに、選ばれること、選ぶことへの率直な思いを聞いた。発信する言葉への共感を得ること、自分らしさを貫くことが、支持してくれる人たちの心をつかんで離さない秘訣(ひけつ)だと語る。

◆共感得られる言葉を

 −昨年12月、成人して選挙権を得ました。

 今まで選挙といえばAKB総選挙のイメージがあって政治の世界は遠い存在でした。でも20歳になって、私にも日本の未来を決める資格があるのかと思うと誇らしくもあり、責任を感じます。だから選挙には必ず行くと決めています。

 −関心あるテーマは。

 AKBで何度か被災地に行きました。被災者の方はつらかったはずなのに、たくさん笑ってくれるので、AKBとして恩返したいという思いがあります。復興は、政治でしか動かせない部分もあると思うので政治家の方には頑張ってほしい。

 アニメや歴史が好きなので日本の文化にも興味があります。文化こそ、海外の人に日本を好きになってもらえるきっかけの一つだと思います。「クールジャパン」という言葉がありますが、AKBもその役割を担っていると思うとうれしいです。

 −アイドルとして心掛けていることは。

 自分のことを知ってもらおうと発信すること。私はブログを毎日欠かさず更新するようにしています。地道なことを続けていけば、ファンはついてきてくれる。AKB専用の劇場もあるんですが、そこで会うお客さんは毎日違います。歌って踊って表現するので、どう見られているのか、日々研究しています。

 ファンの方は、アイドルとしての「たなみん」も好きだけど「アクション女優になりたい」と言う私を見ていて楽しいと言ってくださるので、貫きたい個性もあります。

 −ファンをつくるという意味で、参院選の候補者にアドバイスはありますか。

 私が言ってもいいんですか? 自分が発信する言葉に共感を持ってもらうことですかね。政治家って堅苦しいイメージが先行しやすいですけど、人間らしさや内面を見せてもらえたら親しみやすくなるんじゃないかな。

 あとはAKBは握手会などでファンの方との距離がすごく近く、気持ちや思いがストレートに伝わってくるので、あだ名を覚えたり、「髪切ったね」って気付いたことを言ったり、本当に細かいところまで気を配るようにしてます。

 −参院選では滋賀の代表を1人、決めることになります。

 滋賀と言えば琵琶湖をイメージしますが、食べ物も空気もおいしい。地味なイメージもありますが、田舎特有の人の温かさも大好き。ふるさとの良さを伝え、盛り上げてくれる方だとうれしいです。

 (聞き手・倉形友理)

 <たなべ・みく> 1992年近江八幡市生まれ。2006年12月に第3期AKB48メンバーオーディションに合格し、翌年4月に公演デビュー。11年から県交通安全ふるさと大使を務めている。今年5月には初の著書「『別冊タナブ島』田名部生来のオタクカルチャー大全 DVD付き」(宝島社、税抜き1500円)も出し、多岐にわたり活躍する。