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ネット選挙の関心低調 パソコン、携帯利用者調査

◆「参考に」3割、ツイッター利用1割

 今回の参院選で初めてインターネットを使った選挙運動が解禁された影響を探ろうと、本紙は中部九県でパソコン、携帯電話・スマートフォン(多機能携帯電話)を頻繁に利用する有権者を対象にした二種類のモニター調査を十二〜十五日に実施した。パソコン利用者のうち、投票先を決めるのにネットの選挙情報を参考にすると答えた積極派は34%。参考にしないと答えた消極派の65%の半数程度にとどまった。

 実際にネット選挙運動が始まっても、有権者の関心を高めることに直結していない様子がうかがえる。携帯・スマホ利用者も同じ傾向だった。

 パソコン利用者の調査は、六月下旬と今月上旬にも実施。ネット情報を参考にする積極派は43%(一回目)、38%(二回目)、34%(今回)とだんだん減っており、当初は話題になったネット選挙が次第に低調になっているとも取れる。

 ネット選挙解禁で「投票意欲が高まる」と感じているのはパソコン利用者、携帯・スマホ利用者ともに35%程度。「情報収集に積極的になる」ではパソコン利用者は35%、携帯・スマホ利用者は42%と差がついた。いつでもネットを見る環境にある人には一定の効果があるとも言えそうだ。

 パソコン利用者に、投票の判断に影響すると思うものを三つまでの複数回答で挙げてもらったところ、テレビ58%、新聞43%、ネット21%の順だった。また、選挙情報として利用するネットメディアは、ニュース・報道サイト59%、選挙情報の集約サイト32%、候補者や政党のホームページ、メルマガなど22%の順。多くの候補者や政党が力を入れている交流サイト「フェイスブック」、短文投稿サイト「ツイッター」、無料通話アプリ「ライン」などは10%前後と低かった。

 フェイスブックやツイッターなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用して候補者との意見交換や支持表明をしたり、メールを政党や候補者から受信したりするなど、ネット上で何らかの行動をした人は6%だった。

◆急には変わらない

 <松本正生・埼玉大教授(政治意識論)の話>新聞やテレビは選挙の情報源や判断基準として定着している。ネットが追加されたからといって影響力が急に大きく変わるわけではない。ネット選挙解禁が話題になり、政党や候補者があの手この手で発信した情報をのぞいてみたネット利用者が「こんなものだろうな」と分かった段階。受け手の有権者の期待とのずれもある。

 <調査方法>パソコン利用の有権者対象のネット調査は、インテージリサーチ社に委託し、中部9県(愛知、岐阜、三重、長野、福井、滋賀、静岡、石川、富山)の登録モニターから3回(6月27〜29日、7月5〜8日、同12〜15日)に分け、計3229人から回答を得た。携帯電話・スマートフォン(多機能携帯電話)利用の有権者対象のモバイル調査は、ネットエイジア社に委託し、7月12〜15日、9県のモニター1000人から回答を得た。