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第三極、若者頼み あなどれぬ敵、低投票率

石原慎太郎共同代表の話を聞く有権者ら。第三極の候補たちは若者に投票を呼び掛ける=7日、名古屋市内で

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 みんなの党や日本維新の会など「第三極」の政党が、参院選の投票率が低くなるのを警戒している。有力団体や組織の支援を受けないため、特定の支持政党がない有権者の票が欠かせない。こうした層が投票に行くかどうかで投票率は左右される。低投票率で「第三極」が沈んだ都議選の二の舞いを恐れ、中部地方の候補たちは投票率アップも呼び掛ける。

 「既得権益の打破」や「しがらみのなさ」が第三極の看板。七日、愛知選挙区の新人の応援のため愛知県入りした維新の石原慎太郎共同代表は名古屋駅前に立ち、「官僚が国を滅ぼそうとしている。流血を伴わない静かな革命をやろうと思っている」と述べた。

 集まった人たちがスマートフォン(多機能携帯電話)で写真を撮る。通り掛かった若い女性は「初めてナマで見た」と声を上げた。だが、陣営関係者は「実際に投票に行こうという熱気はあまり感じられない。これでは投票率が低くなる」と不安を口にする。みんなの渡辺喜美代表は「低投票率は間違いなく不利。組織のある自民、民主などに有利に決まっている」と話す。

 投票率を上げるため、第三極の候補が主なターゲットに据えるのが若者。浸透の余地が大きいと考えているからだ。例えば今回、減税日本、みんな、みどりの風、維新と第三極の候補が乱立した愛知選挙区。二〇一〇年参院選の選挙区全体の投票率は57・46%。しかし、愛知県選管が平均的な投票率だった自治体で実施した調査では、二十代の投票率は39・9%と低かった。

 愛知選挙区のみんな新人は、若者の関心を引こうと繁華街の栄や名古屋駅前で街頭演説を繰り返す。三重選挙区の維新新人は、フェイスブックやツイッターで演説の動画や写真を逐一紹介。インターネットに親しむ若者へ接近を図る。

 「参院選の前哨戦」と各党がしのぎを削った六月の都議選で、自民の圧勝と裏腹に維新は惨敗した。投票率は過去二番目の低さだった。みんなは議席を伸ばしたものの、第三極全体では昨年末の衆院選より失速した。

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 その雰囲気を引きずったままの参院選。愛知選挙区のある陣営は「都議選を見れば、有権者の第三極離れは明らか。投票率アップも厳しい」と暗い表情。一方、別の陣営は「それぞれが懸命に投票を呼び掛ける相乗効果で、投票率上昇につながる可能性はある」と残りの選挙戦に期待を込める。