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大切な“一票”託すのは

有権者に次々と握手を求める候補者(左)=4日午後、名古屋市内で

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 参院選が四日公示され、曇天の下、候補者たちがマイクを手に街へと飛び出した。安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」を看板に、衆参両院のねじれを解消しようと意気込む自民党。そうはさせじと野党が攻め立てる。憲法、原発、環太平洋連携協定(TPP)とニッポンの針路に直結する選挙。争点をめぐる論争がいまひとつ、かみ合わない中、どこへ“一票”を託すのか。私たちの見極める力もまた試される。

◆愛知 

 現職二人、新人八人が名乗りを上げ、激戦の愛知選挙区(改選数三)。酒井庸行さん(自民新)は名古屋市中区の大須観音で第一声を上げ、「アベノミクスの経済効果を実感あるものにします」と力を込めた。

 一方、他党はアベノミクスに厳しい目を向けた。大塚耕平さん(民主現)は小雨の降る豊橋駅前で「日銀の金融政策だけで課題は片付かない。国会で問題をただすため、三回目の議席を与えて」と訴えた。本村伸子さん(共産新)は中区錦の公園で「アベノミクスで暮らしは良くならない。中小企業、働く皆さんの懐を温める政治を」と主張した。

 薬師寺道代さん(みんな新)は名古屋市西区の事務所前で「未来を変えるのはしがらみのない政治だ。増税の前にやることがある」と現政権を批判。伊藤善規さん(社民新)は「安倍首相は国民を標的に四本の毒の矢を放った。憲法改悪とTPP交渉参加、消費増税と雇用の規制緩和だ」と切り捨てた。

 平山誠さん(みどり現)は、名古屋市中区の事務所前で「原発という負の遺産を将来に残さないことが、私にとって最大の責務だ」と声を張り上げた。介護福祉施設を経営する近藤浩さん(維新新)は「(今の制度で)皆さんがしっかりした社会保障を受けられているか疑問」と改革の必要性を訴えた。宇田幸生さん(減税新)は名古屋市東区の出陣式で「小さな税で大きなサービスを提供するのが政治家の使命」と減税の意義を強調。自転車遊説に出発した。

◆岐阜 

 岐阜選挙区(改選数一)では、立候補した新人四人が岐阜市内で第一声を上げた。

出陣式で気勢を上げる支持者ら=4日午後、名古屋市内で

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 吉田里江さん(民主新)は安倍政権の経済政策を批判しつつ「成長拡大型から転換し、普通に生きる国民の暮らしが中心の社会をつくる」と主張。事務所前の演壇に立った大野泰正さん(自民新)は「海抜ゼロメートルから標高三千メートルまでの広い岐阜で暮らす皆さまの思いを中央に届ける」と強調。「国民無視の暴走政治を止めなければ」と与党批判したのは鈴木正典さん(共産新)。「国民は憲法を変えたいと思っていない」と改憲反対を訴えた。

◆三重 

 民主が一人区の議席死守を目指す三重選挙区(改選数一)では、高橋千秋さん(民主現)が津市の津駅前で第一声。逆風を意識し「厳しい挑戦を果たしてこそ、皆さんの生活に恩返しできる」と訴えた。吉川有美さん(自民新)は四日市市の事務所で演説し「経済発展、防災、女性の社会進出の三つを約束する」と述べ「三重が変われば日本は変わる」と力を込めた。

 津市の中心街で第一声に臨んだ中川民英さん(共産新)は、自民や他の野党への批判を展開し「自共対決が真の対立軸だ」と強調。近鉄四日市駅近くで第一声の演説をした深尾浩紹さん(維新新)は「新しい政治のうねりを起こすか、旧態依然の政治を続けるかの決断の時だ」と呼びかけた。