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ネットの作法は手探り

 急速に広がるフェイスブック(FB)などの利用は、参院選候補者の支持拡大につながるのか−。選挙運動にインターネットが使えるようになる四日の公示を前に、立候補予定者たちは臨戦態勢に入っている。有権者との接点を増やせるといった期待がある一方で、ネット特有のしきたりや「空気」に戸惑い、不安を拭い切れない人もいる。

 「義理を重んじる浪花節みたいなところがある」。滋賀選挙区の自民新人(36)は「友達」同士のつながりを重んじるFB特有の空気をそう表現する。有権者から「FBで『いいね!』を押してもらったら相手にも『いいね!』を押さないとマイナスですよ」と言われた。有権者と対話できる手段としてFBを重視するが、「批判的なメッセージがあればへこんでしまう」とも。

 前回参院選でも愛知選挙区に出馬したみんなの党新人(49)は、ブログやツイッターに投稿される匿名の誹謗(ひぼう)中傷に悩まされた。ネットで顔の見えない相手と議論するのは控えるようになったが、新たに始めたFBは「実名が原則なのでマナーが成り立つ。政治家を身近に感じてもらえたら」。気を取り直し、情報発信に活用する。

 岐阜選挙区の民主新人(47)はFBに届いたメッセージには全て返事をする。新しい支持者の獲得を期待する半面、「おろそかにしたり、失言があればすぐ支持を失ってしまうのでは」と睡眠時間を削り未明まで対応する。知名度不足を補うため「ネットでできることは全部やりたい」。

 海外生活が長かった三重選挙区の維新新人(50)も「何とか県民との接点を増やしたい」とネットをフル活用する構え。なかなか足を延ばせない県南部にも訴えを届けようと、街頭演説の様子をFBに載せる作業に力を入れる。

 福井選挙区の共産新人(45)は「僕みたいなおじさんから直接『頼むね』ってお願いされるより、FBなら身近な人から輪を広げていける」。ネット上でつながった支援者が声を掛け合い、票を伸ばしてくれる可能性に期待している。