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票ナビ 「改憲」党を割る意見

◆96条、自民でも「国民理解ない」

◆集団的自衛権、民主でも「国際貢献なら」

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 参院選に向け、中部九県の選挙区の立候補予定者に本紙が実施したアンケートでは、憲法九条の見直しに自民、日本維新の会の大半とみんなの党の全員が積極的だった。見直し反対が六割近くを占めた世論調査とは逆に、賛成が上回る半面、同じ党でも異なる意見が目立った。

 九条見直しでは、「自衛隊は実質的に軍隊」(三重の維新新人、深尾浩紹さん)「自衛隊のあり方を明確化すべきだ」(石川の自民新人、山田修路さん)など、戦力の不保持の条文と、自衛隊の存在の整合性を分かりやすくすべきだとする意見が相次いだ。

 民主のほとんどと共産、社民などは反対の立場。愛知の共産新人、本村伸子さんは「九条を生かす外交で、世界平和に貢献する日本をつくる」と訴える。

 自民でも、岐阜の新人大野泰正さんは賛否を示さずに「憲法全体について意義や問題点をまず議論すべきだ」と慎重な姿勢をにじませた。

 安倍晋三首相は「九六条改憲」で、発議に必要な衆参両院の「三分の二以上」の賛成を「過半数」に緩和することを目指すが、滋賀の自民新人、二之湯武史さんは「改憲を正面から問う前に緩和するのは国民の理解が得られない」と反対。「分からない」と答えた三重の自民新人、吉川有美さんも「九六条改正のみを国民投票にかけるのはいかがか」と、改憲要件の緩和先行に疑問を呈した。

 集団的自衛権の行使では、自民には認める、民主には認めないという回答が多い中で、長野の自民現職、吉田博美さんは「他国の軍事行動に加われば、自衛隊の趣旨から外れる」と容認に否定的だ。静岡の民主現職、榛葉賀津也さんは賛否を示さなかったが、「ミサイル防衛(MD)や国連平和維持活動(PKO)など国際貢献の現場の現実に即した行使は認める」と答えた。

◆直接話せたら何を言う? 

 外交関係では、米国のオバマ大統領、中国の習近平国家主席に「直接話せるとすれば何を言うか」を尋ねた。

 オバマ大統領への一言は「日本を信頼しなさい」など、両国の関係強化を訴える内容が目立つ。環太平洋連携協定(TPP)や普天間飛行場の返還といった懸案事項だけでなく「貧困国の声に耳を傾けて」「投機的資金を規制すべきだ」など、世界に対する米国の姿勢を問う回答も。

 習主席への一言は四文字熟語で表現してもらった。最も多かったのが3人が挙げた「安寧秩序」。ただ、その理由は「日中友好は欠かせない」との意見から「アジア、世界全体の秩序を考えて」との要望まで違いが出た。

 「共存共栄」「四海兄弟(しかいけいてい)」「一衣帯水」など、友好を重んじるメッセージの立候補予定者が少なくない一方、「品行方正」「馬耳東風」など手厳しい声も目に付いた。

◆あなたは三英傑の誰? 

 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三英傑のうち「あなたはどのタイプ?」と尋ねたところ、家康が十六人と最多で、秀吉の十四人を上回った。信長は七人だった。

 愛知は十人中七人が家康を挙げ他を圧倒。「功績に見習うべき点がある」「周囲の人間の力を生かした」との理由のほか、「家臣に仕えた鳥居強右衛門(すねえもん)の子孫だから」と土地柄を感じさせる回答もあった。

 一方で、秀吉を挙げた人は「動きながら考えるタイプ」「人生の適切なときにチャンスをつかんだ」など、秀吉と自らを重ね合わせる回答も多かった。

 信長を挙げた理由には「改革を進める姿勢を持っている所が同じ」「突破力を目指したい」など。JR岐阜駅前に黄金の信長像が立つ岐阜で明確に信長を挙げた人はゼロだった。