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野党共闘、一定の成果 「衆院選でも」高まる機運

2016年7月11日

民進党の開票センターに入る岡田代表=10日午後10時18分、東京・永田町の党本部で

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 三十二ある一人区全てで実現した民進、共産、社民、生活の野党四党の統一候補は福島、長野、三重、沖縄など十一議席を獲得、自民党は栃木、群馬、富山、石川など二十一議席を得た。前回二〇一三年の参院選で自民党が勝利した複数の選挙区で統一候補が勝利。野党共闘が成果を上げたことで、次期衆院選に向けて野党間の協力に弾みがつく可能性がある。

 参院選一人区で非自公系が獲得した議席は、前回は三十一選挙区のうち二議席で、民主党政権だった一〇年は二十九選挙区のうち八議席。前回の参院選を基に本紙が試算したところ、野党票を合計すれば自民党候補の得票を上回るのは九選挙区。今回、野党側はこれを二つ上回った。

 福島選挙区は前回、自民、旧民主、共産、社民各党がそれぞれ候補を擁立。自民党候補の得票は非自民候補の票の合計より約十三万票多かったが、今回は統一候補の民進党の増子輝彦氏が勝利した。山梨選挙区も前回は自民党候補が当選。今回は、統一候補の宮沢由佳氏が自民党候補を破った。

テレビ局のインタビューに答える共産党の志位委員長=10日午後10時25分、東京都渋谷区の党本部で

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 改選議席数が二から一になった長野選挙区でも、野党統一候補の民進党の杉尾秀哉氏が、自民党の若林健太氏に勝利した。三重選挙区も民進党の芝博一氏が議席を得た。

 一方、限界もみえた。栃木選挙区では、自民党の上野通子氏が、無所属で四野党推薦の田野辺隆男氏を破って再選。一三年の参院選では、当選した自民党候補が約三十八万票、非自民各党候補の票を合わせると約四十万票で、共闘していれば逆転する計算だったが、今回、野党統一候補の票は約三十一万票だった。

 野党四党は前回、それぞれが候補を立てて政権批判票の分散を招いた反省から、統一候補擁立を進めた。市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」も一本化を促した。

 今後は次期衆院選の小選挙区でも、統一候補を擁立するかどうかが焦点になる。民進党の岡田克也代表はNHK番組で「市民を中心に各党が集まった。新しい政治の流れを加速したい」と今回の選挙戦を評価。民放番組で、次期衆院選について「二人も三人も(候補を)出したら、与党を利するだけだ」と共闘を継続する考えを示した。

 共産党の志位和夫委員長は十日夜の記者会見で、一人区で進めた民進、社民、生活の三党との野党共闘を次期衆院選でも「発展させたい」と明言した。

 (生島章弘)

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