全国

沖縄と福島で閣僚苦戦

2016年6月28日

◆辺野古対立、政府側に逆風/避難解除後も根強い不安

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 参院選は沖縄、福島両選挙区(いずれも改選一)で、安倍内閣の現職閣僚が野党側と戦っている。それぞれ沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設、東京電力福島第一原発事故の問題を抱え、安倍政権の安全保障政策と原発政策自体が審判を受ける構図。両閣僚の旗色は必ずしもよくない。

 沖縄選挙区は、自民現職の島尻安伊子沖縄北方担当相(51)が、新基地建設反対派が支援する元宜野湾市長で無所属新人の伊波洋一氏(64)と議席を争う。諸派新人の金城竜郎氏(52)も立候補している。

 新基地建設を巡っては、仲井真弘多(なかいまひろかず)知事(当時)が二〇一三年十二月に辺野古の埋め立てを承認した。しかし仲井真氏は一四年十一月の県知事選で翁長雄志(おながたけし)知事に敗北。翁長氏は昨年十月に埋め立て承認を取り消した。日本政府は本体工事を強行し、政府と県の双方が法廷に訴え合う異例の展開となった。

 今年六月の県議選は、翁長氏の支持派が過半数を確保。厳しい状況で参院選を迎えた島尻氏は、辺野古問題に直接触れず「安全・安心な島づくりのため、できることを全てやる」と訴える。沖縄振興は沖縄担当相の所管だが、陣営は「政府の一員であることが、相手陣営にとって絶好の攻撃材料」と神経をとがらせる。

 伊波氏は「選挙を通して、日米両政府に新基地建設の断念を求めていく」と訴えている。

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 前回から改選数が減った福島選挙区は、自民現職の岩城光英法相(66)が民進現職の増子輝彦氏(68)と対決。諸派新人の矢内筆勝氏(54)も立候補している。

 福島では、事故から五年以上たった今も九万人超の県民が県内外で避難生活を続ける。政府は一四年四月以降、放射線量が下がった原発周辺の市町村の避難指示を解除しているが、「除染が不十分」との住民の不安は根強い。

 除染で出た放射性廃棄物を保管する中間貯蔵施設も用地取得交渉が難航し、確保できた敷地は予定地全体の2%程度。積み上げられた汚染土などは復興の妨げになっている。

 安倍晋三首相(自民党総裁)は参院選公示日の二十二日に福島県郡山市で街頭演説。「復興は確かに進んでいる」と強調し、原発事故への直接の言及はなかった。岩城氏も「復興へ向けて責任を果たしていく」と述べたが、原発事故からの復興が進まない現状には触れなかった。増子氏は原発事故について「安全対策に抜かりがあった」と訴える。

(清水俊介、中根政人)

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