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1%下がると国の借金増 若者世代の投票率

2016年6月17日

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 若者世代の投票率が下がると、将来、若者が返済しなければならなくなる国の借金が増える−。

 参院選を前に、若者の投票率と国が新たにつくった借金(国債発行額)との相関関係に関する試算を、中部圏社会経済研究所の島沢諭氏がまとめた。それによると、二十〜三十代の若者世代が国政選挙を棄権し、投票率がわずかでも下がると、若者一人当たりの国債発行額が年間万単位で増えるという結果が出た。

 近年、若者の投票率は低下傾向が続く一方、年金などの社会保障費が増え、国債発行額は増加。国債は将来の増税などで六十年間で返済するルールで、二十〜三十代が返済する比重が高い。島沢氏は「若者が棄権すると政治的な発言力が下がり、国債発行額が増えて損失を被る」ととらえ、投票率と国債発行額の関係に着目。回帰分析と呼ばれる統計学の手法で試算した。

 この結果、若者世代の投票率が1ポイント下がると、若者一人当たりの国債発行額は年間に五万四千円増えた。また、六十歳以上の高齢世代の投票率が1ポイント上がっても、若者一人の国債発行額が年に二万八千円増えることが分かった。

 試算は一九六七年以降の国政選挙(補欠選挙を除く)の若者の投票率を対象に実施。国債発行額に影響する物価や一人当たり所得の要因を取り除いた上で、発行された国債は全て若者世代が返済すると仮定した。

 <回帰分析> 二つの変化する数値の関係性を解き明かす統計学の手法。蓄積したデータを分析し、「Aが2倍になれば、Bは半分になる」などの推計ができる。政府の経済分析や民間の市場調査など、幅広く利用されている。

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