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大手と中小、利益格差最大 アベノミクス後、急拡大

2016年6月12日

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 安倍政権の経済政策アベノミクスが始まった二〇一三年から大手企業と中小企業の業績格差が急拡大し、経常利益の合計額の差は一五年に十九兆円と過去最大になったことが大手シンクタンクの試算で分かった。一二年の差は十兆円だったが、大手の利益の増加率は中小を大きく上回っており、一五年の差は二倍近くに膨らんだ。売上高合計も大手が一二年より増加した一方、中小は減少し、勢いの違いが鮮明だ。

 大規模金融緩和による円安で輸出中心の大手は収益が伸びたが、中小は原材料の輸入コスト増が重荷となった。政権が進めた法人税の実効税率引き下げや投資減税は、黒字で投資余力がある大手への恩恵が大きかった。

 一四年の消費税増税も国内事業が主力の中小はより深刻な打撃を受けた。政権は大手の好調さを中小に波及させるとしているが、現状の業績格差を縮めていくのは容易ではなさそうだ。

 シンクタンクの三菱UFJリサーチ&コンサルティングが、財務省の法人企業統計を基に試算した。大手は資本金十億円以上の約五千社、中小は一千万円以上一億円未満の約百万社が対象。

 一五年の経常利益合計は、中小が一二年比で30・2%増の二十兆七千億円となったが、大手は53・3%増の三十九兆七千億円と大きく引き離した。双方の利益の差は、一二年の十兆円から一三年には十八兆三千億円に急増。一五年は比較可能な一九六〇年以降で最大となった。

 売上高合計も、大手が一二年比1・4%増の五百五十七兆円だったのに対し、中小は1・3%減の五百四兆円にとどまった。売上高に対する経常利益の割合は大手が7・1%、中小は4・1%で、その差も過去最大だった。

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