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投票は革命だ 「ベルばら」で憲法講座が話題に

2016年6月8日

 革命に揺れる十八世紀のフランスを舞台にした少女漫画「ベルサイユのばら」や人気SF映画シリーズ「スター・ウォーズ」を題材に、とっつきにくい印象の憲法を学ぶ講座が話題を呼んでいる。参院選では自民党や公明党など改憲勢力が国会発議に必要な三分の二に届くかも焦点。市民が権利を勝ち取ったフランス革命や、独裁者を倒した特別な力「フォース」に代わる手段として、投票の重要性も訴える。

 「『ベルばら』ということで、来た人はどれくらいですか」。五月二十一日、大阪市内で大阪弁護士会が開いた憲法講座。講師の内山宙(ひろし)弁護士(41)(静岡県弁護士会)が問い掛けると、参加した約百人のうち半数以上の手が挙がった。

 内山氏は、コーヒーなどを飲みながら学ぶ「憲法カフェ」を各地で開催する「明日の自由を守る若手弁護士の会」の会員。講座では、父親から男や軍人として生きるよう強いられた主人公の女性オスカルの人生に触れ、日本国憲法一三条の「個人の尊重」がない時代だったと紹介。憲法で保障された権利や自由との関連を解説した。

 幅広い層に参加してもらう工夫を考えていたところ、憲法カフェ常連の主婦から提案があったのがきっかけ。昨年八月ごろに初めて取り上げ、大阪は今回で三回目だった。

 内山氏は「憲法の集会と言えば六十〜七十代が中心だったが、三十〜四十代の女性が多くなった」と手応えを感じている。参加者も「ベルばらを違う視点で楽しめた」「オスカルが命懸けで勝ち取った権利を大事にしたい」などの感想を寄せた。

◆あのSF映画も

 スター・ウォーズを取り上げ、自民党改憲草案の緊急事態条項について考える講座も人気だ。映画に登場する架空の国家「銀河共和国」では、国からの分離を企てた勢力が軍隊を組織。危機を乗り切るため議会が非常事態を宣言し、議長に「非常大権」を与えた。だが議長は権力を手放さず、独裁者となる。

 内山氏は、スター・ウォーズの非常事態宣言には議会の承認が必要だが、自民党の改憲草案では事前に国会の承認がなくても首相が宣言できる点などを挙げ「歯止めがない」と指摘する。

 講座では、独裁者を倒したフォースを国民主権になぞらえ「あなたにもフォースがある」と投票の重要性を強調。「ベルばらのような革命をしなくても、今は選挙に行けばいい」と訴える。

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