全国

増税再延期なら解散を 麻生氏主張、政権内に溝

2016年5月30日

 麻生太郎副総理兼財務相は二十九日、富山市での自民党会合で、安倍晋三首相が消費税率10%への引き上げを来年四月から二年半再延期する意向を固めたことを受け、延期なら衆院解散・総選挙が必要だとの認識を示した。夏の参院選に合わせた衆参同日選に踏み切るべきだとの見解とみられる。首相や菅義偉官房長官は同日選見送りを想定しており、政権中枢で溝が顕在化。波乱含みの政権運営となる可能性がある。首相は連立を組む公明党の山口那津男代表と三十日にも協議する考えだ。

 首相は二十八日夜、麻生、菅両氏、自民党の谷垣禎一幹事長と首相公邸で会談し二〇一九年十月までの増税延期方針を伝達。麻生、谷垣両氏が難色を示し、調整続行となった。石原伸晃経済再生担当相には二十九日に公邸で、理解を求めた。

 麻生氏は党会合で一四年の衆院選に触れ「(一七年四月に)必ず増税すると言って当選してきている。(増税を)延ばすのであれば、もう一回、衆院選を行い、信を問わないと筋が通らない。これが私と谷垣氏の言い分だ」と指摘。ただ「解散は間違いなく首相の権限、専権事項だ。われわれは意見を申し上げただけだ」とも述べた。

 谷垣氏は「消費税は進むも地獄、退くも地獄という世界だ。選挙を前にして、最後は一丸となって選挙戦に臨めるようにしていく」と、苦悩をにじませた。

 延期の場合は与党間で十分な協議が必要と訴えていた山口氏は二十九日「そういう動きが出たところで対応を考えたい」と徳島市で記者団に述べた。

 谷垣氏と山口氏は、一二年の消費税増税を巡る自民、公明、民主の三党合意時に党首だった。

 自民党の下村博文総裁特別補佐は「最終的に与党もまとまると思う」と、首相方針通り了承されるとの見通しを表明。石破茂地方創生担当相は盛岡市の講演で「『上げない』となれば、消費税2%分で約五兆円の穴があく。どうするか、答えを出さなければいけない」と述べた。

主な政党の公約

新聞購読のご案内