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消費増税19年10月に再延期の意向 首相、同日選は見送り想定

2016年5月29日

 安倍晋三首相は二十八日、来年四月に予定する消費税率10%への引き上げについて、二〇一九年十月まで二年半再延期する意向を固め、麻生太郎副総理兼財務相ら政権幹部に伝達した。現段階では衆参同日選は見送ることを想定している。関係者が明らかにした。麻生氏、菅義偉官房長官、自民党の谷垣禎一幹事長と首相公邸で会談した。麻生、谷垣両氏が二年半延期方針に難色を示すとともに延期をするなら衆院解散が必要と指摘したため、最終的な調整を続ける。

 首相は六月初旬までの再延期表明を目指している。公明党の山口那津男代表とも近く党首会談を開く方針だ。延期幅を二年半としたのは、一九年夏に予定される参院選への影響を回避する意味合いもあるとみられる。二〇年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するという目標は堅持する方針だ。

 関係者によると、会談で麻生、谷垣両氏が増税延期方針に絡み、同日選の必要性を指摘したのに対し、首相は黙ったままで同調しなかった。菅氏は、同日選に反対している公明党に配慮すべきだとの考えを示した。

 増税環境を整えられなかったのは「アベノミクスの失敗」にほかならないとして、野党が反発を強めるのは必至だ。

 延期幅は二年を軸に検討する案が浮上していた。二年半延期の場合、首相の自民党総裁任期である一八年九月を約一年間超えることになる。

 首相は、三重県で開いた主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で、世界経済が危機に直面するリスクを指摘。政策を総動員して対処する考えを示していた。

 率先して世界経済へ貢献する姿勢を示しており、内需拡大の障害となり得る増税は先送りする必要があるとの立場だ。

 首相は一四年十一月、増税延期を表明した際に「再び延期することはないと断言する」と強調。その後「リーマン・ショックや東日本大震災級の事態が発生しない限り再延期しない」と繰り返し発言してきた。現在の経済状態は該当しないとの見方が専門家からは出ている。

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