全国

参院、改選議員6年間の動き 

2016年5月29日

写真

 七月二十五日に任期満了を迎える参院議員は百二十一人で、通常国会会期末の六月一日に国会活動を事実上終える。六年間の任期中、自民党は政権を奪還し、参院で野党が多数を占める「ねじれ」も解消した。自民党「一強」体制の下、特定秘密保護法や安全保障関連法の成立は強行された。投票記録を通じ、議員の動きを振り返った。(党名や肩書は全て当時)

■民主転落

 二〇〇九年八月の衆院選で政権交代を果たした民主党は一〇年七月の参院選で大敗し、国会は再びねじれに突入した。菅直人首相は九月の党代表選で小沢一郎元代表を破って続投を決めたものの、党内対立が続いた。

 一一年三月に東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が発生。野党の協力を得られなければ参院で法案が否決されるため、民主党は自民、公明両党の主張に譲歩し、復興基本法を六月に成立させた。菅首相は八月、予算執行に不可欠な公債発行特例法の成立などと引き換えに退陣を表明した。

 後任の野田佳彦首相は消費税増税に政治生命を懸けた。反対する小沢氏と決別し、衆院解散を巡り「近いうちに信を問う」との民自公三党首の合意によって消費税増税法は一二年八月に成立した。野田首相は同月、参院で問責決議を受けた。十一月に衆院解散に踏み切ったが、民主党は惨敗し、三年三カ月で政権の座から転落した。

■巨大与党

 一二年十二月に発足した第二次安倍内閣は「アベノミクス」を掲げ、経済最優先に取り組む姿勢を強調した。民主党政権への失望に加え、経済再生に対する高い期待を背景に一三年七月の参院選でも自民党は圧勝し、国会のねじれは解消した。

 「巨大与党」に支えられる安倍晋三首相は、機密漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法の成立を急いだ。国民の「知る権利」侵害への懸念を残したまま、与党は十二月、同法成立を強行した。

 一四年六月には憲法改正手続きを確定させる改正国民投票法が共産、社民両党を除く与野党の賛同を得て成立した。安倍首相が宿願とする改憲に向けた環境整備が進んだ。

■成立強行

 安倍首相は一四年十一月、消費税率10%への増税を一年半延期すると表明し、衆院を解散した。十二月の衆院選で自民、公明両党は定数の三分の二を超える議席を獲得し、安倍政権の継続が決まった。

 翌一五年の通常国会は集団的自衛権の行使を可能にする安全保障法制が最大の焦点となった。審議期間は約四カ月に及んだものの、六月の衆院憲法審査会で参考人の憲法学者三人全員が法案は「違憲」と主張し、世論の支持も広がらなかった。

 安倍政権は通常国会では戦後最長となる九十五日間、会期を延長。野党は廃案を求め、民主党が参院に安倍首相の問責決議案を提出するなどしたが、否決された。与党は根強い反対論を押し切る格好で、九月に安全保障関連法の成立を強行した。

 これに先立ち、選挙権年齢を「十八歳以上」に引き下げる改正公選法が六月に全会一致で成立した。都道府県単位だった参院選挙区を統合する「合区」を盛り込んだ定数十増十減の改正公選法も七月に成立。夏の参院選で初適用される見通し。今年一月四日に召集された通常国会では一般会計の歳出総額が九十六兆七千二百十八億円と過去最大の一六年度予算が三月に成立した。政府、与党は参院選を考慮し、環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案の今国会での承認、成立を断念した。

◆参院改選議員の6年間の投票行動

写真
写真
写真
写真

主な政党の公約

新聞購読のご案内