全国

改憲発議「望まない」多数 参院選へ世論調査

2016年3月13日

◆9条「そのまま」過半数

 本社加盟の日本世論調査会が憲法に関する世論調査を実施した結果、夏の参院選で、憲法改正賛成の議員が国会発議に必要な三分の二の議席に「達しない方がよい」は47%で、「三分の二以上を占めた方がよい」の44%より多かった。憲法九条改正の「必要はない」が二〇一四年六月の前回調査より3ポイント減ったものの57%で過半数。「必要がある」の38%(前回比3ポイント増)を大きく上回った。

 憲法を「改正する必要がある」「どちらかといえば改正する必要がある」の回答を合わせた改正派は54%(前回56%)。「改正する必要はない」「どちらかといえば改正する必要はない」の反対派は40%(前回38%)となった。

 調査は二月二十七、二十八両日、面接方式で実施。昨年十二月の参院選に関する調査では質問が一部異なるが、改憲勢力による三分の二の議席を望む回答は57%、望まないは33%で今回逆転した。安倍晋三首相は年明け以降、改憲に強い意欲を示しているが、世論は慎重に考えている現状がうかがえる。

 憲法改正派に理由を聞いたところ、61%が「憲法の条文や内容が時代に合わなくなっているから」と回答。「新たな権利や義務などを盛り込む必要があるから」が二番手だった。改正で議論すべき対象(二つまで回答)を聞くと「憲法九条と自衛隊」が52%で首位。「知る権利・プライバシー保護」が23%、「緊急事態条項の新設」「基本的人権」が16%で続いた。

 反対派の理由は「戦争放棄を掲げ平和が保たれているから」が40%、「改正すれば『軍備拡張』につながる恐れがあるから」が28%。九条改正の必要があると答えた人に重視すべき点を聞いたところ「現在の自衛隊の存在を明記すべきだ」が42%で最多だった。

 緊急事態条項の新設を改憲の優先項目とする自民党方針には賛成51%、反対37%。安倍政権が憲法解釈を変更し、行使可能とした集団的自衛権は「行使できないとする以前の憲法解釈に戻す」32%、「行使容認を憲法解釈変更で対応する現状でよい」30%、「憲法を改正し、行使容認を明文化する」28%と割れた。

 【注】小数点一位を四捨五入した。

 ▽調査の方法=層化二段無作為抽出法により、1億人余の有権者の縮図となるように全国250地点から20歳以上の男女3000人を調査対象者に選び、2月27、28の両日、調査員がそれぞれ直接面接して答えてもらった。転居、旅行などで会えなかった人を除き1744人から回答を得た。回収率は58.1%で、回答者内訳は男性49.3%、女性50.7%。

 東日本大震災の被災地のうち、3県について被害の大きかった一部地域を調査対象から除いた。

 ▽日本世論調査会=共同通信社と、その加盟社のうちの38社とで構成している世論調査の全国組織。

写真

主な政党の公約

新聞購読のご案内