長野

改憲攻防で舌戦過熱 長野に大物続々

2016年7月7日

◆野党 安倍政権9条壊す

◆与党 当面は可能性ゼロ

 参院選の激戦区の一つ、長野選挙区に六日、候補者を一本化した民進、共産、社民の党首級が集結、「安倍改憲の本丸は九条を壊すこと」などと憲法九条改正への危機感を訴えた。自民、公明両党も注目区での野党共闘を打ち破ろうと大物を続々と送り込む。投開票まであと三日。改憲を巡る論戦の攻防は熱を帯びる。

 「新聞は改憲勢力で三分の二を取る勢いと伝えている。皆さん許していいのか。絶対に阻止する」。民進党の岡田克也代表は声をからし叫んだ。

 六日午後、岡田氏と共産党の志位和夫委員長、社民党の又市征治幹事長はそろってJR長野駅前で演説会に登場した。主催者発表で千百人の聴衆が見守る中、共闘を支援する学生団体「SEALDs(シールズ)」のメンバーに続いて、又市氏が「戦争ができる憲法に切り替えるのを許してはならない」と訴えた。

 野党の党首級が顔をそろえたのは、先月十二日と二十六日に自民現職の応援で安倍晋三首相が野党批判を繰り広げたのと同じ場所。

 「カズオ! カズオ!」の掛け声の中、志位氏は「安倍首相は野党共闘が怖くて仕方がない。全国で悪口を言っている」と批判。岡田氏も交戦権否定を定めた九条二項を改める自民党草案に触れ「三分の二を取ればやってくる。危機感を持つべきだ」と強調した。

 一方、自民、公明両党とおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の「改憲四党」は、非改選と合わせて改憲発議に必要な参院三分の二を取ればただちに改憲が進むとの印象が広まるのを警戒している。

 前日の五日夕には、通勤や通学客が行き交う長野県松本市のJR松本駅前で、首相が自民現職への支持を呼び掛けた。「無責任な民進や共産に託すわけにはいかない」と訴えたものの、改憲には一切触れなかった。

 公明党の山口那津男代表は六日、埼玉県鴻巣市での街頭演説で「三分の二はあまり意味がない。過半数が本当の勝敗ラインだ」と語った。自民党の高村正彦副総裁は五日のBSフジ番組で、九条改憲に関し「将来は知らないが、可能性はゼロだ」と当面は否定。三分の二をとれば九条改憲に向かうと岡田氏が繰り返すことに「デマの類い」とも述べた。民進党は六日にこの発言に抗議するなど、改憲論争に双方が神経をとがらせている。

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