長野

<18歳選挙権を聞く>(3) 「飯田下伊那100計画」発起人 木村優也さん(17)

2016年6月9日

◆高校生投票率100%に

 −若い世代の投票率を上げる実行委員会を立ち上げたのはなぜですか

 三月に東京で開かれた「全国高校生未来会議」に参加した際、主催者から二十代前半の投票率が30%を切っている一方で、高齢者の投票率は60%以上あるという数字を聞きました。若者が投票に行かないというのは、うすうす分かっていましたが、数字は予想以上だったので「ヤバいな」と目が覚めました

 未来会議に参加していた高校生たちは起業したり、世界一周したり、行動的でした。「他の生徒に負けない面白いことを」と考えたとき、若者の低投票率が浮かびました。参院選から、高校生も有権者になります。飯田市と下伊那郡の高校三年生はおおよそ三百人います。地域や家庭、高校生同士の結び付きが強く、ほぼ全員とつながりがあります。そういった「田舎の強み」を武器に、高校生の投票率100%に挑戦しようと考えました

 −実行委の組織や活動について教えてください

 飯田、下伊那農、飯田風越、飯田OIDE長姫、阿南、松川の六つの高校の生徒会や音楽仲間のつながりで、実行委員二十五人が集まりました。啓発ポスター作りやアンケートのほか、六月十二日には飯田市役所で政治や選挙に関する勉強会も企画しています。三年後の選挙を見据え、個人としても母校の高森中の三年生を対象に選挙啓発の講演を計画しています

 −今時の高校生は、政治や選挙についてどう考えていますか

 六校の三年生にアンケートをした結果、「選挙に行く」と答えたのは、飯田高校で八割程度、低い学校でも六割ありました。比較的高い数字ですが、うのみにはしていません。「行かない」と回答した理由には「面倒だから」「誰に投票していいか分からない」などと本音が表れていて、全員投票に向けてのハードルはいくつもあります

 世間では十八歳選挙権が注目されていますが、当事者である高校生の反応は薄いと言えます。どうしたら投票率は上がるのか。全国には投票所で投票したことを示す「投票済証」を提示すれば、割引サービスを受けられる商店街があったり、投票所でスマートフォンで「自撮り」した写真を見せれば、特典がある飲食店もあると聞きます。そうしたことが地元でできないか、提案してみたいです

 −成功した場合、周囲はどう変わりますか

 投票率100%が実現すれば、政党や政治家が飯田下伊那の高校生や若者への見方が変わり、若者が主体的に関わる街づくりイベントなどの行動に関心を持ってもらえるはずです。この地区は県内でも高齢化率の高いところですが、100%達成で、地域にも注目が集まることを期待しています

 <きむら・ゆうや> 1999年、高森町生まれ。18歳の投票率100%を目標に掲げ、4月に立ち上げた地元の高校生有志でつくる実行委員会「飯田下伊那100計画」の発起人を務める。飯田高校3年に在学中で、大学は農学部への進学を希望している。

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