福井

<人生の先輩より。>(下) 39歳・北出慎吾さん(福井)

2016年6月26日

 人材育成コンサルタントとして社員研修などを手掛ける「シナジー経営」(福井市経田二)の北出慎吾社長(39)=同市高柳三。高卒者を含む新入社員の研修には、金沢市の会計コンサルティング会社に勤務したころも含めて十年以上携わっている。名刺交換や電話の応対、言葉遣いなどの指導を通じ、多くの若者と接してきた。

 「ゆとり教育の影響か、若い人は怒られることに慣れていないと思う。おとなしい人が増えているという印象もある」

 新入社員にはこう伝えている。社会には理不尽なこともたくさんあると認識して社会人生活を始めよう、と。内容や程度にもよるが、一見理不尽でも実際には理由や意味がある場合もあるからだ。

 例えば、会社でのお茶出し。新入社員にとっては、理不尽に映るかもしれない。

 「しかし、お茶出しにも目的がある。湯飲みなら絵柄が見えるように出すのが作法。そうすることで、わざわざ来てくれた人に感謝を伝える。一息入れて気持ち良く話してもらえる。仕事一つ一つに目的意識を持ち、経験を積み重ねることで自身の器が大きくなる」

 自分も会社をつくった時、飛び込みで営業してチラシをまいた。追い返されて心が折れそうになったこともあった。だが今は無駄ではなかったと確信できる。関心のないことでも、まずはやってみることが大切。だから選挙についても、同じことを十八、十九歳の有権者に伝えたいと思っている。

 「まず投票に行ってみよう。最初は分からなくても、一票を入れた相手や政党がその後どう動くかに興味が出てくると思う。一度でも行けば、視野が広がる」

 重要な判断を即決できる経営者は、それまでに豊富な経験を積んでいるからだと強調する。

 「意味がないと思うことでも、やってみると経験値になる。気付くことがある。仕事も投票もそう。続けることが自分の力になります」

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 (この企画は鈴木あや、北原愛、平野誠也が担当しました)

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