福井

<人生の先輩より。>(上) 91歳・村田さん(福井)

2016年6月24日

 有権者の先輩として「新人」に伝えたいことは−。選挙権年齢の引き下げにより、新たに選挙権を手にする十八歳と十九歳。中には興味のない人や、戸惑いを覚える人もいるだろう。さまざまな経験をしてきた大人たちに若かった時代を振り返りながら、彼らへのメッセージを語ってもらった。

 有権者資格が変わったのは、二十五歳以上から二十歳以上に引き下げられ、女性も投票できるようになった一九四五(昭和二十)年以来のこと。女性が初めて投票したのは四六年四月、戦後初の衆院選。当時二十一歳だった福井市新保三の村田千代乃さん(91)も、一票を投じた新人の一人だった。

 「政治に関心はなかったけれど『私らも選挙権あるんやとね』と、近所の友だちと一緒にお祭り騒ぎで役場へ投票に行った。話したり笑ったりで、難しい話はしなかった。誰に入れたんか、覚えてないね」

 誰に投票するかを真剣に考え始めたのは、近くの公民館などへ候補者の演説を聴きに行くようになってから。二十五歳で結婚し、子どもも産んだころだ。

 「演説を聴けば自然と自分で考えるようになる。人に教えられるのではなく、自分で考えて決めないと」

 投票する喜びを知ったのも、自分で考えるようになってからだった。

 「自分の選んだ人が一生懸命、地域を良くしていってくれる。しっかりした人を選べば自分の得になる」

 例えば市議が地区の人の声を聴いて、新たに道路を造ったり舗装を直したりするよう市に求め、実現させてくれたという。

 歳を重ねて足が痛んでも、息子の手を借りて欠かさず投票に行く。毎朝五時に新聞を取り出して政治の記事を読み、月に一度のデイホームでは友人との会話で選挙の話題も出る。

 「今の若い人はあんまり投票に行かないね。でも、嫌々行くんではだめ。信用できるかを自分で決めて、いい人を選んで」

主な政党の公約

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