福井

政治「無関心多数」「期待せず」多数 啓新高校

2016年6月3日

 啓新高校(福井市)の宮川竜士さん(17)は今月、十八歳になる。「あまり政治に関心はないですね。今まで関わったことがないから」。七月十日投開票の参院選を有権者として迎えるが、まだ実感はない。

 ある日、自宅で母親とテレビを見ていると十八歳選挙権のニュースが流れた。「一緒に投票に行こう」。母親の誘いに「いいよ」と答えたものの、少しためらいもある。「僕はまだ子ども。大人がやる国のことに関わるというのはちょっと不安」

 本紙が同校の三年生三百人に尋ねたアンケートでは、政治に「関心がある」「期待している」と答えたのはそれぞれ四人に一人程度。関心も期待もないとの回答が目立った。

 松代晃輝さん(18)もその一人。小学三年から続けるバレーボールの部活動で朝は早く、夜は遅い日々。テレビも新聞も見る時間はなく、十八歳選挙権と聞いてもピンとこない。「政治には難しそうなイメージがある」。参院選で投票に行く予定はないという。

 一方、「若者が政治に関心を持つきっかけになる」と十八歳選挙権を歓迎するのは中野綾香さん(18)。気になるのは福井の活性化。海と山の幸がおいしく、人の距離感が近い地元に愛着がある。ただ、若者向けの店やイベントが少ないのは不満。全国的な知名度が低いのも残念だ。

 テレビや新聞では国会議員や首長の不祥事のニュースが後を絶たず、必ずしも政治に好印象を抱くわけではない。それでも、「若者のことや地域活性化を考えてくれる人に投票したい」と初の機会を静かに待つ。

 今回の参院選で、県内では十八、十九歳の約一万六千人が新たに有権者となる。県選管は昨年度、高校や特別支援学校など四十五校で出前講座を開き、選挙権年齢の引き下げをPRした。県選管が事務局となる「県明るい選挙推進協議会」も、架空の選挙を想定した模擬投票が体験できる「出前塾」を高校や大学などで随時開くなど、学校側との連携に力を入れる。

 「十八歳選挙権のことは高校生にも理解されている」。県選管の内田敏明書記長補佐はこう説明するが、県選管が今春までの半年間に実施したアンケートでも高校生の選挙権への関心は低調だった。

 内田氏は「自分自身のことなら関心も出てくると思う。十八歳選挙権をそう捉えて投票してもらえるよう、取り組みを続けていきたい」と話す。意識を高めるための模索は続く。

 (平野誠也)

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