福井

号砲、有権者は冷静 「景気苦境のまま」「政治離れ懸念」

2016年6月2日

 国会閉会や安倍首相の会見で一日、七月の参院選への号砲が鳴った。「消費税増税の先送り」「アベノミクスの成果の見極め」「対中関係の正常化」−。一年半前の二〇一四年十二月に行われた衆院選とダブる争点が想定されるが、県内の有権者は、当時よりも冷静な目で選挙を見詰めているようだ。

 前回、与党が高く掲げていたのはアベノミクスの成果。都市部が潤うニュースを見て「次は福井か」と期待した県民も多かった。

 「苦境に置かれたままです」。大野市糸魚町の西川国夫さん(59)の表情は険しい。安倍政権の政策は評価するものの「地方は中小企業で成り立っている。中小企業が再生しなければ景気回復はあり得ない」と、厳しい意見も投げかける。

 若狭町気山の藤本よしこさん(41)は、安保関連法や消費税増税の再延期について「進め方が急すぎる。説明しきれていない」と、政権の手法に懐疑的だ。「経済や福祉など身近な問題が参院選の争点」と、冷静な目で投票先を見極める構えだ。

 対する野党への評価はどうか。越前町気比庄の佐々木健一さん(43)は「国会中継を見る限り、やじを飛ばすばかりで、政権を担えるか見えてこない。評価のしようがない」。

 坂井市丸岡町羽崎の岩本遼介さん(22)は「改憲の是非」を争点にすることを期待するが「野党は何を争点にしようとしているのかはっきりしていない」と、野党へのもどかしさを口にした。

 福井市羽坂町の松村亜依さん(26)は「金銭問題や不倫問題などのニュースが目につく」と、政治家に対する不信感を口にする。「『誰がなっても一緒』と思ってしまう」。自身を含む若者の政治離れが、これまで以上に進む可能性も指摘した。

(取材班)

主な政党の公約

新聞購読のご案内