福井

高校3年、低い政治関心 啓新高・300人アンケート

2016年5月29日

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 夏の参院選から選挙権年齢が十八歳以上となるのを受け、本紙は啓新高校(福井市)の協力で三年生三百人にアンケートした。政治に関心があるのは四人に一人の割合にとどまり、半数強は選挙権があっても投票に行かないと回答。少子高齢化が進む中、若者の声をより政治に反映させようという法改正の狙いと、当事者の意識との間に大きな隔たりが垣間見えた。

 アンケートでは、政治への関心が「ある」の25・6%に対し、「ない」は74・4%と大きく上回った。政治に期待しているかの問いも、「期待している」は26・7%、「期待していない」は73・3%とほぼ同じ割合だった。

 県選管が昨年九月〜今年三月に県内の高校一〜三年生約一万五千人を対象に行った調査でも、政治に関心があるとしたのは全体の四割にとどまり、選挙権年齢引き下げの根本的な課題が浮き彫りになっている。

 参院選で、誕生日にかかわらず全員に選挙権があると仮定した場合、投票に「行く」は47・1%、「行かない」は52・9%。理由を記述式で聞くと、行くのは「自分の国のことだから」「政治に関われるから」、行かないのは「よく分からないから」「誰が政治家になっても変わらない」などの回答があった。

 政治で最も重視してほしいテーマ(択一式)は「雇用・経済」が最も多く、次いで「子育て・教育」。「外交・安全保障」や「原発・エネルギー問題」よりも、将来の生活に身近な問題への関心が高かった。選挙や候補者の情報収集手段としては「テレビ」(52・6%)のほか、「会員制交流サイト(SNS)・インターネット」(28・9%)が上位に入った。

 啓新高は普通、調理、情報商業、ファッションデザインの四学科からなる。アンケートは四月下旬に実施し、四学科の計二百九十五人から回答を得た。

 (取材班)

◆食わず嫌いかも セプト・江尻代表分析

 啓新高校へのアンケート結果を基に、18歳の意識をどう読み解くか。県内の学生や社会人でつくる「県明るい選挙推進青年活動隊」(CEPT=セプト)の代表として、若者に投票を呼び掛ける県立大3年の江尻真斗(まさと)さん(22)に話を聞いた。

 政治への関心や期待が低いのは、とっつきにくいからではないか。授業で学ぶ機会は少なく、ニュースを見ても難しい言葉が出てくる。自分で調べるのも大変だ。より良い社会にしたいと誰もが思っているはずだが、その思いをどう表現したり、社会とどう関わったりしたらいいのか分からない。「食わず嫌い」なのかもしれない。

 政治で雇用・経済を重視してほしいと思うのは、一番身近な問題だからだろう。大企業でも経営が不安定になる時代。非正規雇用が増え、薄給で激務のブラック企業のような問題もある。大学生もそうだが、安定した働き口を見つけたいとの願いは大きい。

 十八歳の時、政治には堅苦しいイメージしかなかった。CEPTに入ったのは二年前。公務員志望者らを勧誘していたので、気軽に参加した。若者の投票率が低い現状などを知り、もっと勉強しようと思った。

 CEPTが開くイベントで参加者にまちづくりなどの話し合いをしてもらうと、楽しそうに話したり、真剣に相手の話を聞いたりする高校生もいる。能動的に知る、話すという機会をつくれば高校生の関心も高まると思う。今後も参院選に向けてイベントを企画している。投票につながるよう、参加者を増やしていきたい。

 (平野誠也)

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