福井

ダブル選?選管不安 開票スペースに課題

2016年5月22日

 夏の参院選に合わせた「衆参同日選」はあるのか、県内市町の選管が戦々恐々としている。「ダブル選」になると、衆参選挙と最高裁の国民審査で計五つの投票に対応しなくてはならない。「投票箱が足りない」「開票スペースをどう確保すればいいのか」。選管担当者の戸惑い、悩みの声が聞こえてくる。

 同日選になった場合、有権者に配られるのは(1)衆院小選挙区(2)同比例代表(3)参院選挙区(4)同比例代表(5)国民審査−の五つの投票用紙。投票が複雑になるのはもちろん、開票作業の煩雑さも予想される。

 選挙人名簿登録者数で、県内市町最多の二十一万四千三百七十五人(三月二日現在)を抱える福井市では、開票作業に百六十人ほど人員が足りなくなると推定。選管の吉田修二事務局長は「しっかりと職員を導入する」と険しい表情を見せる。

 小浜市選管の課題は会場の確保だ。これまで開票所として使っていた市民体育館は耐震工事中のため、働く婦人の家で作業する予定。

 作業スペースは「これまでより手狭になる」と担当者。「翌日開票になるのでは」(池田町)との見方もある。

 投票箱の確保も頭痛の種だ。福井市や鯖江市の選管の担当者は「一つの箱に二種類の投票用紙を入れてもらい、開票時に色分けする方法もある」と提案する。しかし、通常の開票作業に余計な一手間が掛かる。このため、大野市は既に、紙製の臨時投票箱の準備を進めている。若狭町は合併以前に使っていた投票箱を使う予定だ。

 各選管にとって最大の問題は、五つの投票用紙に記入する有権者の混乱を防ぐこと。大野市選管の担当者は「用紙を間違えれば無効票になってしまう。高齢者を中心に誤解がないように注意したい」と市民への周知に気を配る。

 もっとも、同日選が正式に決まらなければ、各選管も本格的な準備や住民説明もできず「早く決めてほしい」というのが本音のよう。同日選を現実的とみる選管担当者は多くなく「現状では八割方、単独選との見方」(大野市)「熊本地震があったので(ダブル選は)ないのではないか」(福井市)との観測もある。

 選挙権年齢が初めて十八歳まで引き下げられる参院選に向け、各選管は慎重に準備を進めながら、安倍首相の判断に神経をとがらせている。

 (取材班)

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