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能登半島地震特集

響く歌声『春よ来い』 輪島の『ふれあい隊』 遊びで交流

地震発生から7日目。避難所生活に疲れもあるが、あや取りをしながら笑顔を見せるお年寄りや子どもたち=31日、石川県輪島市門前町の門前西小で

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 ♪春よ来い、はーやく来い−。能登半島地震で被災した住民約百七十人が避難している石川県輪島市の門前西小に三十一日、春を待ち望む住民らの歌声が響いた。同市職員でつくる「ふれあい隊」が避難所の子どもや高齢者を巻き込み、歌や遊びで三世代交流を呼び掛けた。避難生活が七日目となった住民らは笑顔で歌い励まし合った。(報道部・白名正和)

単調生活負けない 避難所包む笑い声

 門前西小に避難を続けている住民のうち、近くの人は畑仕事や家の修理ができるが、遠くからの住民や高齢者にはままならない。鹿磯地区の刀祢まつさん(82)は「たまに廊下を歩くくらいで、寝たり起きたりの繰り返し」と単調な避難生活にうんざりした様子だ。

 そんな人たちの「心の疲れ」を癒やそうと、市が保育士や看護師で「ふれあい隊」を結成。被害の大きかった門前地区の避難所を三十一日から訪問しストレッチ体操やレクリエーションをしている。

 中でも反響が大きかったのが、懐かしい唱歌やお手玉、あや取りなどの昔からの遊びだ。

 ♪大黒様のおおにわら、一つの俵ふるまいて、二にはにっこり笑われて−。刀祢さんは小学生のころに覚えたお手玉の歌を七十年ぶりに披露。「本当に久しぶりや」と満面の笑みで、隊員と「一つの俵−」と何度も繰り返し口ずさんだ。

 避難所のあちこちで、高齢者と子どもと隊員が一緒にお手玉やじゃんけんで遊び、童謡を合唱し、避難所に明るい笑い声を響かせる。

 上濱竜司君(12)は「いつもは家でゲームをするので、おじいちゃんやおばあちゃんと遊んだことはあんまりなかった。お手玉は難しいけど楽しい」とにっこり。二十六日から避難を続けている東山きよさん(79)は「子どもの笑い声は聞くだけでうれしくなる。久しぶりにいい気分ですね」と顔をほころばせた。

 隊員の山崎美和子さん(54)は「寝たきりだと心が疲れ、意欲をなくしていく。こんな時こそ、みんなで笑える癒やしが重要になります」と力を込めた。この日は八人が二手に分かれ、避難所四カ所を巡回。活動は四月一日以降も当面の間、続けるという。

 

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