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2019年度 中日ボランティア賞 受賞者紹介

2019年12月12日


 石川、富山両県でボランティア活動を長年続けている個人、団体をたたえる2019年度中日ボランティア賞(北陸中日新聞、北陸中日新聞社会事業団主催)の表彰式が12月14日、金沢市のANAクラウンプラザホテル金沢で開かれる。石川県、富山県の受賞者(12人と14団体)の活動や喜びの声を紹介する。

富山県(7人と5団体)

竹内正義さん =富山市

「遊書」指導 命の恩返し

 高齢者や障害者の施設で二十年余、書に遊び心を取り入れた「遊書(ゆうしょ)」を教えている。「うまい下手は関係ない」「読めればオーケー」。楽しんでもらうことを最優先に、参加者に優しく声を掛ける。

 大学卒業後、入善町や黒部市で学習塾を開いたり家庭教師を務めたりした。五十歳すぎにぼうこうにがんを患い、医師に「余命半年」と宣告された。翌年、今度は腎臓への転移が見つかり、再び手術を受けた。「助けてもらった命。何かできることは」。仕事を辞め、奉仕に尽くすようになった。

 高齢者の将棋や会話の相手も務める。富山赤十字病院(富山市)では語学力を生かし、来院した外国人の案内も。年間の活動日数は合計で二百五十〜三百日に及ぶ。

前田由美子さん =南砺市

詩吟で自己表現の教え

 知的障害のある子どもたちが学ぶ砺波学園で六年前から詩吟を教えている。保健師として勤務したことがあり、園長から頼まれたのがきっかけ。「漢詩や和歌は難しい」と俳句を吟詠している。

 工夫はほかにもある。松尾芭蕉など名作ばかりでなく、自分で句作してもらう。「『お弁当 みんなで食べると おいしいな』でもOKです。いろんな句ができて、大喜びで合吟しています」

 教室は月一回だが、学園祭と南砺吟道大会の前になると数回に増やす。人前で発表すること、自己表現することを学ぶためだ。

 詩吟歴は長く、現在は準師範。「詩吟は自分を成長させてくれます。子どもたちも何かを学んでほしい」と願っている。

貝淵悦子さん =砺波市

園生にボールペン習字

 「園生は一生懸命です。上達もさることながら、書くことが好きになってほしい」。二〇一三年十月から月二回、自宅近くの砺波学園で子どもたちにボールペン習字を教えている。

 定年の二年前、体調を崩して小学校教諭を早期退職。たまたま市広報でボランティアを募集しているのを知って応募した。

 園生たちの集中力が続かないため、一人十〜十五分の教室。一人ずつ順番にマンツーマンで向かい合い、一人一人のレベルに合わせて、正しい筆順やとめ、はね、はらいなどの基本を教えている。

 「子どもたちが好きで、上手になるのがうれしい。自分にできるボランティアで、できる限り続けたい」と話す。

大村和也さん =朝日町

「難しい散髪」磨かれた心

 朝日町在住で、二〇一二年度から魚津市児童発達支援センターつくし学園で一、二カ月に一回程度、散髪をしている。東日本大震災でボランティアに興味を持ったとき、長女が保育園で障害がある子をかいがいしく世話をしていた。その姿を見て、知人を通じて学園を紹介してもらった。

 突然、奇声を上げる、頭を動かすなど、散髪が難しい児童もいる。「危ないのでハサミを自分へ向けたら、自分を切ってしまったことが二回ほどあります。平常心が磨かれましたね」と語る。入善町で自身が経営する美容所「Switch Hair」に散髪嫌いだった児童が来てくれるようになった。「児童の成長が感じられ、励みになります」

新谷誠也さん =富山市

学習支援 純粋に楽しい

 富山国際大子ども育成学部に在学中、子ども向けに学習支援のボランティアを始めた。社会人となった今も精力的に続けている。

 きっかけは大学一年の授業でボランティアとして帯同した子どものキャンプ。年の離れた相手との会話は苦手で不安を覚えていたが、指導ややりとりを通じ、だんだんと得意になった。

 「子どもとのボランティアは純粋に楽しいし、自分のためにもなる」。現在は上市町内の小学校で三年生を担任し、「今の仕事につながった」と語る。仕事の合間をみて、多い月には三回、ボランティア団体が開く書道や勉強会などを手伝う。「時間は減ったが、なるべく参加して活動を知ってもらえれば」と話している。

米道育代さん =砺波市

障害者スポーツ支える

 中学一年生で障害者フライングディスク大会のボランティアに。円盤を投げ、的を通過させたり、飛距離を競ったりする競技。社会人になった今は審判員の資格も取得し、大会運営を手伝っている。

 父も教わった中学の恩師に誘われたのがきっかけ。「人を支えることが好き」と、高校の三年間を含めて吹奏楽部と掛け持ちで活動してきた。募金や地域の餅つき、獅子舞の手伝いなど、奉仕活動は幅広い。

 心強い仲間もいる。活動するのは支援学級に通う五歳下の中学三年生の妹昌代(まさよ)さん(14)と一緒。「妹が大好き。外に連れ出して、いろんなことをしたい。自分も楽しいし、妹も同じです」と、とびっきりの笑顔を見せる。

新村日向大さん =富山市

介助活動で人の助けに

 中学一年生のときから、日本てんかん協会県支部が企画するサマーキャンプに毎年参加し、車いす利用者の付き添いなどのボランティア活動をしている。

 「将来のために」と父親に誘われたのがきっかけ。相手を不安にさせないように笑顔で積極的に話し掛けることを心掛けている。今年のサマーキャンプでは男子高校生の介助を担当。後日、男子の親から感謝の手紙が届いた。「ボランティアをやってよかったと思えた」と笑顔で振り返る。

 来年から高校生になっても活動は続けるつもり。「社会にはまだまだ障害者や家族への偏見、バリアーは残っている。過ごしやすい社会になってほしいし、少しでも困っている人の助けになりたい」

市民いきものメイト =富山市

愛する自然 里山再生へ

 富山市の呉羽丘陵に広がる里山に設立された市ファミリーパークの敷地内で、自然の恵みを活用しつつ大人も子ども楽しみながら里山再生や文化継承に取り組む。

 二〇〇〇年に発足。園内の環境整備や生態調査を行い、絶滅危惧種ホクリクサンショウウオの産卵場所を守るなど生物の保全活動にも力を入れてきた。一般参加者が対象の里山教室では竹林整備で伐採された竹など自然にあるものを使ったクラフト体験が人気だ。

 約八十人の会員は皆、市街地から近いのに豊かな自然にあふれた呉羽丘陵を愛している。代表の広本幸雄(ゆきお)さん(69)は「森の恵みがいっぱいで、みんなの憩いの場。これからも一緒に自然の中で楽しみたい」と語る。

富山市北代縄文広場ボランティアの会

縄文暮らし 丁寧に解説

 縄文時代に親しみをもってもらおうと、二十年間にわたり北代(きただい)遺跡の解説をしてきた。メンバーは近隣住民ら二十六人。学芸員から話を聞いたり、自主的に勉強会を開いたりして、一から知識を深めてきた。

 縄文時代の生活をわかりやすく描いた紙芝居を披露したり、広場に復元された竪穴住居を巡ったりして解説する。粘土を使った土器作りや火おこしなど、より縄文文化を身近に触れられる体験も用意。来場者からは「また来たい」と評判は上々だという。結成当初から参加している寺田環(たまき)さん(82)は「最初は人前で話すのに慣れなかったが、来場者が興味を持って真剣に聞いてくれるのはうれしい」と、やりがいを語る。

医療生協高岡支部「虹のまち」 =高岡市

支え合いの健康づくり

 「歩いていける所で楽しく健康づくりを・地域丸ごと健康づくりを」を目標に二〇〇九年に発足。会員が九班に分かれて、各地域の催し会場で健康チェックと健康相談コーナーを開設。「シルバーリハビリ体操」や「転ばん体操」を広め、高齢者の健康意識を高める活動を展開している。

 高齢者が住み慣れた地域で元気に暮らせるように「虹のまち家 健康カフェ」を高岡市中川本町で月四回開き、高齢者が「健康マージャン」や「脳トレ」を楽しんでいる。義基(よしもと)みゑ子代表(71)は「地域で独りぼっちをつくらない。健康づくりを権利として、お互い支え合い、健康でいられる地域づくりの基盤になるように続けていきたい」と話している。

北蟹谷史跡愛護会 =小矢部市

誇れる地元史跡を整備

 小矢部市の北蟹谷(きたかんだ)地区にある一乗寺、松根、源氏ケ峰の三城跡(山城)や古道の雑木やササの伐採、草刈りなど地域が誇る史跡の保全活動を二〇一五年から続けている。一六年に地名の由来の「蟹池」周辺の整備に着手し、池の周りを散策できるようにした。

 会員は六十〜九十歳代の三十人。草刈りなどの現地活動は年間十回。水口久太郎会長(79)は「史跡は奥深い。北蟹谷のよい所を知ってもらうための取り組み。今後も大いに続けたい」と話している。山城など史跡を住民に知ってもらうための説明会や学習会も開催し、次世代に地域の歴史を伝える。川原俊昭事務局長(71)は「千歳ケ滝までの新ルートも作りたい」と意気込んでいる。

ピッコログループ =南砺市

読み聞かせ 笑顔励みに

 六十、七十代を中心にした主婦ら九人の読み聞かせグループ。図書館や保育園、高齢者サロン、施設だけでなく、地元の井波小学校の朝の読書時間(十分間)に月二回招かれ、低学年の児童を楽しませている。

 ボランティア養成の腹話術講座の仲間が集まり、一九九二年四月に結成した。読み聞かせのほか、手作りの紙芝居、工作、折り紙などで子どもたちやお年寄りを笑顔にしている。発声練習をしたり、工作を考えたり、活動日以外にも月二回集まっている。

 代表の城宝(じょうほう)マチヱさん(78)は「気の合う仲間ばかりで活動が楽しい。人とのつながりや、皆さんの笑顔が励みになっています」とさわやかに話す。

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