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北陸中日懇話会

SDGsは未来のゴール 北陸中日懇話会 金沢工大・平本氏講演

講演する平本督太郎・金沢工大SDGs推進センター長=20日、金沢市内で(篠原麻希撮影)

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目標へ「三つの重点」

 北陸中日懇話会六月定例会は二十日、金沢市内のホテルであり、国連で採択された「SDGs(エスディージーズ)(持続可能な開発目標)」について金沢工業大SDGs推進センターの平本督太郎センター長(准教授)が講演した。平本氏は、目標を実現するための三つのポイントして「地球規模で考えること」「将来あるべき姿を描いて行動する」「誰一人取り残さない」を挙げた。

 掲げたポイントの一つ目は課題や解決法を地球規模で考えること。

 平本氏は、自国の雇用を守るか、移民を受け入れるかが焦点になっている英国の欧州連合(EU)離脱や米国大統領選を例に、「グローバルもローカルも両方の課題を解決できないとリーダーとしてふさわしくないという時代になった」と強調。身近な話も世界とつながっていると考え、地域の成功例を地球規模の取り組みにすることが求められると指摘した。

 二つ目として理想の未来を先に描き、それに向けて行動する考え方「バックキャスト」を示した。

 例示したのは、二〇四〇年までにガソリン車の販売を禁止するという英仏の指針。この考え方では、車の部品工場は電気自動車向けの部品が必要となる未来に対し、指針が出た瞬間から四〇年に向けた行動を始める。平本氏は「決められた未来に向かって準備すれば、ビジネスチャンスとなり、SDGs達成への推進力も加速する」と訴えた。

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 最後のポイントを説明するのに石川県能美市のリサイクル業エコシステムを挙げた。廃棄される瓦を砕き、道路の舗装材として活用することで都市で大雨があふれて水害になるのを防ぎ、乾燥時は照り返しの温度上昇を和らげる。

 技術革新で、リサイクル困難品の処理と災害抑制の両方を実現したとして、平本氏は「どちらも解決する仕組みがイノベーションを起こす」と強調。「これを解消しなければ、誰一人取り残さないというSDGsの理念は達成できない」と断言した。

 アイデアを生み出すのは簡単ではない。その鍵は「関連づけ」。平本氏は「専門領域とは全く関係ないものを関連づけさせることで新しいアイデアは生み出しやすい。不安定で不確実な時代においてSDGsには未来のゴールが書かれている」と締めくくった。

 持続可能な開発目標(SDGs) 2015年9月の国連サミットで採択され、30年までの達成を目指す国際目標。「誰一人取り残さない」という理念のもと、貧困や飢餓の撲滅、環境保全、気候変動への対応、男女平等の実現など17の分野別目標と169の具体的達成基準を掲げる。

 

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