トップ > 北陸中日新聞から > popress > 特集 > 記事

ここから本文

popresspopress【特集】
 

加賀野菜愛 会話に彩り 北陸大学 加賀野菜研究会 定期的に料理作り

昨年の文化祭前に加賀れんこんマフィンを作るメンバーたち=金沢市太陽が丘で

写真

 城下町金沢の風土に育てられてきた加賀野菜。でも自分で料理するとなると、ちょっと手を出しにくい…。そんな伝統野菜に夢中の学生たちが金沢市にいる。北陸大の部活「加賀野菜研究会」のメンバーだ。今年は自作の陶器に合わせて、彩りを工夫した料理を考案中。学生たちの目に映る金沢ならではの野菜の世界とは−。(堀井聡子)

 北陸大(金沢市太陽が丘)の加賀野菜研究会は約五年前に、同好会「おやさいキッチン」として発足した。不定期で加賀野菜を使った料理作りをしていたが、昨年から部活に昇格。昨年の文化祭では焼き菓子を作って販売し、好評だったという。今年から活動を本格化させ、月二、三回のペースで放課後に料理を作っている。部員は一〜三年生約十五人。今年の文化祭では、学生たちが自作した器に盛り付けた加賀野菜料理を紹介する予定だ。

 研究会顧問で経済経営学部長の山本啓一教授(49)は「加賀野菜を接点に地域の人とつながり、いろいろな経験を広げてほしい」と、大学外での活動にも期待している。

右から宮下奈々子さん、研究会部長の田中沙采さん、南希歩さん、山本啓一教授

写真

想像できない断面の形 いい

写真

 私、断面が好きなんです。レンコンの。地味な見た目からは想像できない断面の形がいい。だからレンコンの肉はさみ揚げや、昨年の文化祭で作った加賀れんこんマフィンのように、きれいに断面が見える料理が好きです。

 本当は、ピーマンとかキャベツみたいな緑色の野菜が好き。でも、自宅で母が作ってくれた加賀れんこんのてんぷらが、ほくほくでおいしくて。あ、これも断面が見えますね。

 スーパーの野菜売り場に行くと、加賀野菜って普通と違うなと感じます。キュウリはすごく太いし、カボチャは真っ赤だし。値段はちょっと高いけど、他県から来て初めて見る人にとっても、すごく印象に残る野菜だと思います。研究会には今春入部したばかり。加賀野菜で個性を出した料理を作りたいです。

ちょっと違うところが好き

写真

 1年生のとき、当時の顧問の先生に「コンビニとコラボできたら面白いよね」と誘われ、入部しました。いまだにコラボは実現されていませんが…。岐阜県高山市出身なので、それまでは加賀野菜について聞いたこともなかったです。

 初めてみんなで加賀太きゅうりの酢の物を作ったときは、大失敗。普通のキュウリのように皮をむかずに料理してしまい、食べたらすごく硬かった。この間自宅でカレーを作ったときも、ズッキーニ感覚で加賀太きゅうりを入れたら、思っていたのと違って…もっと工夫が必要ですね。

 でも、そういうちょっと違うところが好き。金時草はゆで汁がピンク、カボチャは全体がオレンジ。今後は、金時草のピンクを生かしたシフォンケーキなど、加賀野菜の特徴を生かした料理に挑戦したいです。

いつの日か 寒天とコラボを

写真

 母が作るお弁当に入っていた加賀れんこんの揚げ物や、バイト先の飲食店で提供していた金時草のおひたしと治部煮。加賀野菜は、いつの間にか私の生活の中にありました。

 中学の修学旅行で東京に行ったとき、商店街で加賀野菜のPRブースを出したこともあります。バイトでは「日本酒に合いますよ」と金時草のおひたしをお客さんにすすめていました。私は日本酒飲めないんですけどね。ホウレンソウに似ているけど、つるっとして食べやすいですよ。

 加賀野菜は他県では手に入りにくいけど、金沢ではスーパーで簡単に手に入る。住民だからこそ身近に感じられるのがいいですね。

 実は寒天が大好きで、自宅では自分好みの寒天を研究しています。加賀野菜と寒天…いつかコラボさせたいです。

淡い色の器 野菜引き立たす

写真

 メンバーの陶器作りを指導している陶芸家で金沢美大非常勤講師の今西泰赳(ひろたけ)さん(35)は「金時草や打木赤皮甘栗かぼちゃなど、加賀野菜は色合いが強いものが多い。別の強い色の器を使えば食卓を華やかに演出もできるし、主張しすぎない淡い色の器なら野菜の色を引き立たせる」とアドバイスする。

 奈良出身で、金沢に来たのは3年ほど前。取材ではカボチャの炊き込みご飯を振る舞ってくれた。「自宅では自分の作品に料理を盛って、どんな場面で使えるか考えています。加賀野菜料理を作ることもありますよ。断面を見せる料理なら、お皿はシンプルに丸や四角の形がおすすめです」

〜ほりいの深ぼり〜

 「他の野菜よりちょっと高いけど」と言いながら、加賀野菜への愛を語ってくれたメンバーたち。加賀野菜を使えば、それだけで味わいや見た目がひと味違った、個性あふれる料理が作れる。そんな楽しさを学生たちに教わりました。撮影に使用した野菜は学生と分け合い、編集長は夏野菜カレーにしておいしくいただきました。

【加賀野菜】 1945年以前から主に金沢で栽培されている15品目の野菜。さつまいも、加賀れんこん、たけのこ、加賀太きゅうり、金時草、加賀つるまめ、ヘタ紫なす、源助だいこん、せり、打木赤皮甘栗かぼちゃ、金沢一本太ねぎ、二塚からしな、赤ずいき、くわい、金沢春菊。中には、藩政時代から栽培されているものもある。

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山
地方選挙

Search | 検索