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夏休み 親子で科学体験 おいでよ ダ・ヴィンチ祭 富山県立大

 夏休みのある1日、大勢の子どもたちがキャンパスに集まるイベントが、富山県立大で毎年開かれている。その名も「ダ・ヴィンチ祭」。美術、科学、天文学と多彩な分野で才能を発揮し、イタリアのルネサンス期を代表する芸術家レオナルド・ダビンチに由来した子ども向けのイベントだ。ダビンチのように幅広い分野を学ぶ学生たちが、子どもたちに科学の面白さを伝えようと、企画に趣向を凝らす。今年は工学部に加え、新設された看護学部も参加して企画がめじろ押し。8月3日の本番に向け、準備に奮闘する学生たちの様子をのぞいてみると−。 (高岡支局・小寺香菜子)

ダ・ヴィンチ祭って?

昨年のダ・ヴィンチ祭の様子

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 1996年から開催し、今回で24回目。昨年は2000人以上の親子が訪れた。今年は「親子ではぐくむ工学心(こうがくしん)」をテーマに、8月3日の午前9時半〜午後3時半、同県射水市黒河の射水キャンパスで開かれる。工学部と看護学部の学生や教授陣が、葉脈標本作りやプラネタリウム上映会、科学実験など72企画を用意。普段は見られない研究室や実験室を公開する。

〈HP&アプリ 僕らが制作!〉

アプリやホームページの制作に取り組む藤尾和裕さん(左)ら学生メンバー=富山県射水市の富山県立大射水キャンパスで

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 キャンパスのあちこちで繰り広げられる企画。さて、どこに行こう−。来場者が効率よく回れるよう手助けする強い味方が、ダ・ヴィンチ祭専用スマートフォンアプリ。工学部の学生6人がプログラミング技術を生かして作った力作だ。

 取材した7月上旬は、祭り前の配信に向けて制作の真っ最中。制作班リーダーで、大学院工学研究科博士前期2年の藤尾和裕さん(23)は「実際に使う保護者に分かりやすいように、全部の機能をトップページに表示しました」と工夫を説明した。

 企画紹介だけでなく、当日の企画の空き状況が分かるコーナーや、自分の位置情報を示した地図など、便利な機能が満載。学生たちが祭りの様子をリアルタイムで伝えるニュースも更新する。同大のマスコットキャラクター「ドンマス教授」も登場させた。

 アプリは3年前に学生からの提案で始まり、昨年は250回ダウンロードされた。ダ・ヴィンチ祭のホームページも学生が制作している。2年鍋谷飛翔(つばさ)さん(21)は「背景はノート、色合いはクレヨンのように。学校らしさを出して親しみやすく」。見てくれる親子の目線に立ってデザインした。

 藤尾さんは「普段授業で学んだ基礎を応用しつつ、自分で調べて形にする実践的な力がついた。当日配信のニュースもぜひ見てほしい」と自信をのぞかせた。アプリはホームページからダウンロードできる。

〈楽しい企画いろいろ〉

音も形を見てみよう

楽器の音の波形を見るプログラムを組んだ軽音楽部の小杉隆人さん(右)=射水キャンパスで

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 「ジャーン」。エレキギターの音色に合わせて、パソコン画面に音の波形が表示された。企画「音の形を見てみよう!」のデモンストレーションをしてくれたのは、プログラムを組んだ軽音楽部の部員たちだ。

 当日は部員がギターを演奏したり、子どもに歌を歌ってもらったりする。音にも形があるということを、身をもって体感してもらうのが狙いだ。昨年も参加した知能ロボット工学科4年小杉隆人さん(25)は「子どもたちは音が目に見える様子を、興味深そうに見てくれた。当日は派手めな演奏をして、大きく変化する波を見てもらいたい」と、今年も子どもたちの歓声を楽しみにしている。

 ギターを演奏する機械システム工学科3年の小西太一さん(22)は、「ドラえもんやアンパンマンの曲も演奏して、子どもたちに親しみを持ってもらいたい」と張り切っていた。

鳥になって飛んでみよう

ゲームを開発した長野孝亮さん(右)や藤森健さん(中)ら=射水キャンパスで

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 画面の前で、電子・情報工学科4年の藤森健さん(22)が腕を広げてバタバタと動かす。その横で4年長野孝亮(こうすけ)さん(22)が「両手に持ったリモコンに内蔵された加速度センサーが、手の動きを感知し、画面の鳥の翼が動くんです」と説明してくれた。

 ゲーム制作ソフト「Unity(ユニティー)」を使い、空を飛んでいる気分を味わえるゲームを開発した。腕の動きに合わせて鳥がコースを飛び、障害物をよけたりアイテムをゲットしたりして点数を競う。

 2人で何度も動作チェックしてはプログラムを書き直し、1カ月かけて完成させた。長野さんは「手を動かした通りに画面の鳥が動いたときが一番うれしかった」と声を弾ませた。

 当日は幅広い年代の子に遊んでもらうつもりだ。長野さんは「プログラミング技術でゲーム作りもできる。子どもたちにプログラミングに興味を持ってもらいたい」と期待している。

簡易トイレ作ってみよう(看護学部)

簡易トイレ(手前)の作り方などを学べる企画を紹介する北島友香助教(左から2人目)ら=富山市の富山キャンパスで

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 4月に新設されたばかりの看護学部では、若手教員12人が五つの企画を用意した。当日学生たちも手伝う。三加(さんが)るり子助教=母性看護学=は「新しく入った学生さんたちと一緒に看護の楽しい魅力を県民の皆さんに伝えたい。日ごろの生活にも生かせる内容になっている」。

 正しい手洗いの仕方を教える企画では、ブラックライトを当てると光る特殊なローションを手に塗った後、普段通りに洗い、ライトを当てて洗い残しを確認する。指の間や爪の中など手の隅々まできれいにする洗い方を学べる。

 防災の企画では、ビニール袋とタオルで作る簡易オムツや、段ボール製の簡易トイレの作り方を伝授する。北島友香助教=母性看護学=は「子どもも含め、家族全員の防災意識を高めるのも看護の役目」。おそろいのピンクのTシャツを着て、教員みんなで看護の大切さを伝えるつもりだ。

こでらの深掘り

 文学部出身で科学が苦手、プログラミングもしたことがない筆者は「難しそう」と気を張って取材に行きました。しかし、取材に協力してくれた学生の皆さんや先生方は、丁寧にわかりやすく企画の概要や思いを教えてくれたので、筆者も「へぇ〜」と思うことばかりでした。子どもたちだけでなく、大人の皆さんも興味を持てそうな企画ばかりです。ぜひ当日は足を運んでみてください。

 

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