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popresspopress【特集】
 

学びやの未来創ろう

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 開学2年目を迎えた公立小松大(石川県小松市)が、今春の入試で高い志願倍率となるなど人気だ。南加賀唯一の4年制大学は県外出身者が4割を占め、全国各地から夢ある若者が集う。学生たちは新設大学ならではの苦労を抱えながら「これからの大学を自分たちがつくる!」と目を輝かせる。華のキャンパスライフをのぞいた。 (小松支局・青山直樹)

サークル活動 奮闘中

自由に試行錯誤

 大学生活と言えば、思い出づくりに欠かせないのがサークル活動だ。既にテニスやフットサル、軽音楽、茶道など約三十団体が発足。自由に楽しくサークルの歴史をつくり始めている。

 吹奏楽サークルは、代表の近沢光太さん(19)=生産システム科学部二年、富山市出身=が中心となり昨年五月、立ち上げた。学内の掲示板で入部を呼び掛け、現在は十五人が練習拠点の粟津キャンパスに集まる。

 「先輩もいないので運営の仕方が分からず、最初は大変だった」と近沢さん。まだまだ人数が少なく苦労も多いが、「一期生なので、変に縛られず、楽しく活動できている」と笑う。今秋には北陸三県の大学による合同演奏会に参加する。「まずは人数を増やして、いずれ単独で演奏会を開きたい」と話す。

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私の大学自慢

駅前だから通学便利 先生との距離も近い

 喜多岡里彩さん(19)=国際文化交流学部2年、石川県白山市在住 「大学の魅力と言えば、まずは立地の良さかな。小松駅の目の前にあるし、自宅から通うには助かる」

 中川桃李(ももり)さん(19)=同、同 「それはそうだね。小さな大学なので、学生と先生の距離が近いのもいい。すぐに質問にも行けるし、職員のみなさんも優しい。本当に温かい雰囲気があるね」

 喜多岡 「中央キャンパスには学食がないけど、周辺に飲食店が結構ある。学生には補助券(200円引き10枚)も出るので、私はよく外へ食べに行く」

 中川 「私も付き合ってるかな(笑)。私たちは去年は学祭の実行委員もやったね。何も分からず大変だったけれど、1からつくったという充実感もあった」

 喜多岡 「1期生は大変だけど、1から自分たちが大学をつくる感じがいい。将来的には地元に愛される大学になってほしい」

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地域とともに

お旅まつり参加 南加賀を知る

 地元に支えられる公立大として、学生は地域の歴史などを学び、地域貢献にも取り組む。一年次の共通教育科目の「南加賀の歴史と文化」では、泰澄による白山開山、加賀三代藩主・前田利常への理解を深める。

 江戸時代から続く小松市の五月のお旅まつりでは、大学が募った学生が、住民と一緒に曳山(ひきやま)を引く=写真。国際文化交流学部で二年次後期から始まる「地域実習」も特徴的だ。学生が小中学生に英語を教え、小松空港では外国人旅行者のガイド役を務める予定。山本博学長は「地域貢献は小松大のミッション」と話す。

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ユニーク授業 夢へ一直線

 公立小松大には三つのキャンパスがあり、中央キャンパスはJR小松駅の目の前に立つ。主に国際文化交流学部の学生が学び、他の二学部も共通教育科目の授業で使う。授業にお邪魔すると、夢を抱く学生たちが熱心に学んでいた。

 国際文化交流学部は、女子学生が七割を占める。多彩な語学のほか、観光や政治についても学べる。「将来は旅行会社で働きたい」と話すのは、一年の南部佑佳さん(19)=福井市出身。同学部は中国語が必修で、慣れない言語の習得に日々励んでいる。

 使う教科書はユニークだ。中国語を学ぶのに漢字がない。発音はローマ字表記で、文法は英語で説明されている。リスニングを重視し耳で覚える方法で、カナダ人のロバート・サンダーズ教授が考案した。授業では発音の仕方などを重点的に指導する。高校生の時に中国でホームステイした一年の横川友理彩(ゆりあ)さん(18)=白山市在住=は「授業は難しいけど、楽しく学べる。語学をいかせる仕事に就きたい」と話す。

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 保健医療学部一年次の必修科目「キャリアデザイン・チーム論」では、約八十人の学生たちが活発に意見を交わしていた。テーマは「医療従事者はどうあるべきか」「四年間でどんな人間になるべきか」…。

 同学部臨床工学科一年の吉野藍流(あいる)さん(18)=宇都宮市出身=は「新しい大学なので、白紙に絵を描けるのがいいと思った」と志願の理由を話す。臨床工学技士になり、DMAT(災害派遣医療チーム)の一員として働きたい」と夢を描く。

 ▼公立小松大 私立の小松短大と3年制のこまつ看護学校を統合、再編して2018年4月に開学した。国際文化交流学部、保健医療学部(看護学科、臨床工学科)、生産システム科学部の3学部4学科がある。1学年は約240人。2019年度の一般入試の志願倍率は8.8倍で、県内の国公立で最も高かった。

 

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