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「神の鳥」りりしく ライチョウ 一般公開 いしかわ動物園

一般公開されたニホンライチョウ=15日、石川県能美市のいしかわ動物園で

写真

人工ふ化の雄2羽

 国の特別天然記念物で絶滅危惧種でもあるニホンライチョウの保護増殖事業で石川県能美市のいしかわ動物園は十五日、二〇一八年六月に園内で人工ふ化した雄二羽を公開した。山岳信仰で「神の鳥」とされてきた姿を一目拝もうと、初日から多くの来園者が訪れ、りりしい姿に見入った。公開されたのは同時期に生まれた雄三羽のうち二羽。今後は三羽を交代で展示する。環境に慣らすため、当面は公開を午前十一時〜午後三時に制限する。

 体長一〇センチ、体重一五グラムほどだったひなは、いずれも三六センチ、五五〇グラムほどの成鳥に育った。雪山で保護色となる純白の羽は、夏羽に生え替わり始めている。五月ごろにかけ、白と黒、茶色の斑点模様に様変わりする経過が観察できる。生後二〜三年で繁殖できるといい、他園の個体とのペアリングも見据えている。

 展示施設の「ライチョウの峰」では、二つの展示室で二羽を別々に展示した。二羽は当初、詰め掛けた来園者に驚いたのか、室内をしばらく右往左往。そのうち、気まぐれに展示ガラスのすぐそばに近寄ってみせ、来園者を沸かせた。

 来園した金沢市の東田博之さん(77)は「ふわーっと白い羽が美しく、他の鳥と別格の印象を受ける」と感激。美馬秀夫園長は「ニホンライチョウとトキを一緒に見られるのは国内でここだけ」と胸を張った。

 園は一七年六、七月にもそれぞれ二個の卵のふ化に挑んだが、ふ化した一羽は生後四日で死に、残りはふ化しなかった。原因は明確でないが、親鳥が野生のものより多産だったことが影響した可能性があるという。

 園は昨年十二月に上野動物園(東京都)から雌の成鳥一羽を受け入れている。今月下旬にも富山市ファミリーパークから雄の成鳥を迎え入れ、繁殖を試みる。

  ◇ 

 ニホンライチョウは十五日、富山市ファミリーパーク、長野県大町市の大町山岳博物館、東京都台東区の上野動物園でも公開された。十六日には、栃木県那須町の那須どうぶつ王国で公開が予定されている。国内での公開は二〇〇四年、大町山岳博物館の雄一羽が死んでから十五年ぶり。

 環境省によると、国内で一九八〇年代に三千羽いたとされるライチョウは、減少が続き九一年に絶滅危惧種に選定されたが、人工飼育で数が増え公開につながった。

 

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