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IRいしかわ赤字 石川県が87億円と試算 新幹線延伸後10年

 二〇二三年春の北陸新幹線敦賀延伸に伴い、IRいしかわ鉄道が金沢−福井県境の並行在来線区間を引き継いだ後の経営状況について、石川県は八日、十年間で八十七億円の赤字となる試算を公表した。赤字を全て運賃値上げで補う場合は、IRの全区間でJR運賃と比べ、一・四六倍程度となる見通しを示した。

 一五年の金沢開業時にすでに、JRの一・〇九倍となっている富山県境から金沢以東の区間もJR時代に比べて一・四六倍になる。

 県はJR北陸線の現状などから、金沢以西区間の一日当たりの利用状況(輸送密度)が、金沢以東と比べて七割ほどになると試算。金沢以東のように、JR七尾線特急列車が走り、運賃収入がIRの収入となるなど特殊なプラス要因がないこともあり、経営を圧迫するとみている。十年間の累計で、IRの必要経費計五百五十七億円に対し、収入は四百七十億円と推計した。

 県は、IRの安定経営に充てる運行支援基金の残額約十一億円について、切り崩しを考える。出資しているIR沿線などの十四市町とともに、基金の積み増しも検討する。JRには、車両や駅舎を譲渡前に修繕してもらい、IRへの出向職員の人件費を一部負担してもらうよう要請する。引き継ぐ設備を精査し、購入費を抑えようとも試みる。

 県は八日、対策検討会を開き、出席した県内各市町の首長、経済団体幹部らに説明。IRの七野利明社長が「支援なくして経営は成り立たない。みなさまのお力添えをお願いしたい」と、利用者増に向けた施策などを呼び掛けた。

 会合後、IR会長でもある谷本正憲知事は報道陣に「JRとの交渉を重ね、有利な条件で引き継いでもらうために最善を尽くす。必要な物だけを譲渡してもらえるよう配慮もお願いしていく」と語った。

 

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