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能登産マツタケ不作深刻 取扱量 例年の10分の1

降雪量不足で山地乾燥 原因か

 秋の味覚を代表するマツタケの石川県内随一の産地、奥能登地方で、深刻な不作が続いている。能登町と珠洲市の農協支店や直売所では取扱量が例年の十分の一ほどに落ち込み、価格も高騰。今冬の降雪量不足などによる山地の乾燥が原因とみられ、生産者らは「ここまでの極端な不作はここ数十年経験がない」と話している。(加藤豊大)

20日のイベントで「おくのといち」が1パックだけ販売したマツタケ。価格は例年の倍ほどの5万円だった=石川県能登町上町の柳田植物公園で

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 二十日に能登町上町の柳田植物公園であった食の恒例イベント。例年マツタケがずらりと並ぶキノコのフリーマーケットコーナーには、小ぶりなものやかさのないものが目立った。出店した同町中斉の笹谷内秀雄さん(73)は「今年並べたのは去年の三分の一以下の十パックだけ。収穫時期も終盤に近づいているが、調子は上がらない」とため息をもらす。

 隣でブースを出した同町行延の「JA内浦町農産物直売所おくのといち」が販売したのは、大ぶりのマツタケ三つが入ったパック一つのみ。価格は五万円と例年の倍近くだった。

 おくのといちによると、例年は奥能登二市二町の生産者八十人ほどが一日に十〜二十キロほど持ち寄ってきたが、今年は十分の一ほどと激減。初物も例年なら九月下旬に持ち寄られるが、今年は十月初めと二週間ほど遅れた。これまで取扱量の二割ほどを送っていた金沢市の金沢中央卸売市場にも、今季はほとんど出荷できていないという。

 不作や時期が遅れた原因について、おくのといち青果販売指導員の干場結城さん(43)は「マツタケの生育は山の地面の水分量が命。今冬の積雪が少なかったことや、夏場以降雨も少なかったことから、地面の乾燥が続いたのが影響したのでは」と分析する。

 珠洲市内を中心に例年数十人がマツタケを持ち寄るJAすずし宝立支店も同様に、毎日の取扱量が例年の十分の一以下の一日一キロ程度だという。担当者は「イノシシによる被害もあったのか。生産者の中には今年まだ一度も来ていない人もいる」と漏らす。「このままでは過去最低の販売高になる。収穫期が続く十一月初めまでに雨が降って適切な環境になり、収穫量が回復するのを望むしかない」と語った。

 

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