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16校利用、6校見送り 大学入試 英語民間検定 本紙調査

石川、富山 格差、不透明さ懸念も

 今の高校二年生から受ける新しい大学入学共通テストで導入される英語民間検定試験について、石川と富山両県の大学、短大の計二十二校のうち七割超の十六校が利用し、残る六校は利用しない方針を決めたことが、本紙の取材で分かった。検定にかかる費用や会場までの遠近から、受験生間に家計や地域による格差が生まれる懸念に加え、仕組みの複雑さから不透明感もあり、初年度の利用判断や方法で差が出た。(辻渕智之)

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 民間検定は七種類ある。高三の四〜十二月に最大二回受けられ、成績が大学に提供される。国立の金沢大、富山大はともに募集人員の多い一般選抜で利用するが、必須とするか任意とするかで扱いは分かれた。

 金沢大は、民間検定を受けて成績がA1かA2(英検なら中卒程度の三級〜高校中級程度の準二級相当)であることを出願資格に設定した。「民間検定の利用で英語の『読む』『聞く』に、『話す』『書く』を加えた四技能を総合的に評価できるため」と説明した。

 富山大は、民間検定を必ずしも受けなくてよい。受けていて成績がB2(英検なら大学中級程度の準一級相当)以上の受験生のみ、合否判定に活用する。

 必須としない理由を「民間検定は家計、地域の格差が出るとの指摘や、異なる種類を比較できるのかという意見も一部にあり、受験生の公平性を重視した」と答えた。一方で検定を受けた人の努力も評価できる方法を模索したという。

 検定は受験料が一回約五千〜二万五千円で経済的負担となる。試験日や会場が都市部で多ければ地方の受験生ほど不利になる。全国高等学校長協会は、検定導入を進める文部科学省に延期を求めている。

 富山県立大は初年度の利用を見送る。「検定の内容や会場、時期などで明確になっていない部分があったため」という。同じく利用しない金沢工業大も「公平性も含めて運用に不透明なところがある」と話した

【メモ】英語民間検定試験=来年1月で最後の大学入試センター試験に代わって始まる大学入学共通テストで導入され、受験生の成績を大学が合否判定や出願資格に利用する。センター試験の「読む」「聞く」に、「話す」「書く」を加えた4技能評価に転換する入試改革として文科省が推進。

 共通テストは1月実施で、民間検定は前年4〜12月に受けた2回までの成績が大学に送られる。英検、GTECなど実施主体で異なる7種類があり、成績は統一したA1〜C2の6段階で表される。共通テストとは別に受験料が必要。

 

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