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2000の肖像 人生十色 LGBTカミングアウト あなたの隣にいるんです

故郷の金沢でカミングアウトのプロジェクトを開く松中権さん=金沢市内で

写真

 性的少数者(LGBT)が自らの肖像写真とともにカミングアウトの思いを発信するプロジェクト「OUT IN JAPAN」が九月七〜十六日、金沢市の金沢21世紀美術館で初めて開かれる。主催団体の代表は金沢市出身の松中権(ごん)さん(43)=東京都。「遠いどこかにいる人ではなく隣にいる人。単なる写真ではない。一人一人の人生が詰まっている作品」と語る。(押川恵理子)

21美で来月7日から写真展

 松中さんは大手広告会社「電通」で働いていた二〇一〇年、誰もが自分らしく老後を過ごせる社会をつくろうと、NPO法人「グッド・エイジング・エールズ」を仲間と結成。その後、メディアに登場する機会が増え、両親に告白した。「男性として男性が好きなゲイです」。家族の時間は沈黙に包まれた。破ったのは母親の一言。「ゴンが幸せなら、いいと思うわ」。その経験を自著につづった。

 一五年、カミングアウトを選ぶ人を応援する社会を目指し、このプロジェクトを始めた。二〇年までにLGBT一万人の撮影を目指す。「カミングアウトしてから地元に帰りやすくなった。いろんな人とつながり、このプロジェクトがやっとできる。感慨深い」

 プロジェクトの撮影会は東京や大阪など国内八カ所で開催。三十一日には那覇市でも開かれる。カミングアウトという人生の大きな局面を捉えるのは、レディー・ガガさんらの撮影で知られる世界的な写真家レスリー・キーさんだ。

 金沢では各地の撮影分と合わせて約二千人の写真を飾る。会場ではLGBTの人生を対話形式でひもとく「ヒューマンライブラリー」も試み、松中さんも「生きている本」として経験や思いを語る予定だ。

 LGBTを取り巻く環境は「東京と地方のギャップは埋まりつつある」とみる。このプロジェクトも後押しになればと願う。昔の自分のように、保守的とされる北陸で悩む当事者に呼び掛ける。「人と人の距離が近いまちで息苦しく感じるかもしれないが、多様性を受け入れたら、むしろパワフルなまちになる。希望を捨てないでほしい」

写真

 金沢の撮影会では50人ほどの被写体を9月4日まで募っている。7日に撮影、展示する。撮影会や運営ボランティアの申し込み、問い合わせはグッド・エイジング・エールズのウェブサイト=QRコード=で受け付けている。

 

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