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無人駅 ファン「聖地」に 「未来のミライ」モデル 滑川・越中中村

(上)主人公のくんちゃんが冒険を始めるシーンで登場する駅((C)2018 スタジオ地図)(中)「未来のミライ」に登場する駅のモデルになった越中中村駅(下)駅を訪れたファンの感想などが記された交流ノート=いずれも富山県滑川市で

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待合室にノート、交流の輪

 アカデミー賞で、細田守監督(51)=富山県上市町出身=の最新作「未来のミライ」は、長編アニメーション賞の受賞を逃したが、アニメ映画のアカデミー賞とされる「アニー賞」の長編インディペンデント作品賞を受賞するなど話題を呼んだ。劇中には県内の富山地方鉄道の無人駅がモデルになった駅が登場。駅待合室には交流ノートや本棚が置かれ、ファンの触れ合いの輪が広がっている。 (酒井翔平)

 電鉄富山駅(富山市)から黒部行きの列車に乗ること約五十分。一帯にのどかな田園風景が広がる越中中村駅(同県滑川市)に到着する。一九三五(昭和十)年に完成した駅はホームと待合室があるだけのシンプルな構造。一日の平均利用者数も「一桁台」(富山地鉄担当者)という。

 昨年七月の公開以降、作品の舞台を巡る「聖地巡礼」で駅を訪れるファンの姿も見られるように。いつからか、待合室には細田作品のマンガやガイドブックなどを並べた本棚や交流ノートも置かれた。富山地鉄が設置したものではなく、ファンが置いたものとみられる。ノートには「この風景大好きです」などとファンが駅を訪れた感想を書いたり、キャラクターのイラストを描いたりしている。

 映画は主人公のくんちゃんが未来からやってきた妹のミライちゃんと出会い、時空を超えて家族にまつわる冒険の旅に出る物語。駅は、劇中終盤にくんちゃんが未来への冒険を始めるシーンで登場する。

 細田さんは家族で黒部峡谷のトロッコ電車や魚津水族館を訪れた際、越中中村駅のたたずまいを見て参考にしたという。細田さんの父が、富山地鉄の社員だったという縁もある。

 同社鉄軌道部営業課の浦田優次長は「モデルにしてもらったことは大変喜ばしく光栄」と喜ぶ。駅周辺に看板を設置するなどのPR策も検討したが、「このままの状況を維持した方が、利用者に楽しんでもらえるのではと考えた。本棚や交流ノートもずっと大事にしていきたい」と語った。

 

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