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【新聞わーくシート】「ビーバー」フィーバー

人気の揚げあられ「ビーバー」について語る新黒正美さん=金沢市押野の北陸製菓で

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 北陸(ほくりく)を代表(だいひょう)するお菓子(かし)の「ビーバー」が全国(ぜんこく)で人気沸騰中(ふっとうちゅう)です。この商品(しょうひん)に隠(かく)されたドラマとは−。記事(きじ)を読(よ)んで問題(もんだい)にチャレンジしましょう。

【参考(さんこう)の記事(きじ)】

 サクサクした食感(しょっかん)に香(こう)ばしい味(あじ)。食べだすと止(と)まらない。北陸産(ほくりくさん)のもち米(ごめ)と北海道(ほっかいどう)の日高昆布(ひだかこんぶ)で作(つく)る北陸製菓(せいか)(金沢市(かなざわし))の揚(あ)げあられ「ビーバー」。北陸で愛(あい)されてきたこのお菓子(かし)が今年(ことし)七月、いきなり全国(ぜんこく)から注目(ちゅうもく)を集(あつ)めた。

 富山(とやま)市出身(しゅっしん)で米プロバスケットボールNBAウィザーズの八村塁選手(るいせんしゅ)が、チームメートに「白えび味」のビーバーをお裾分(すそわ)け−。その様子(ようす)が写真共有(しゃしんきょうゆう)アプリ「インスタグラム」で紹介(しょうかい)されたからだ。北陸製菓の通販(つうはん)サイトに注文(ちゅうもん)が殺到(さっとう)し、ホームページが一時(いちじ)ダウンするほどだった。

 来年(らいねん)に発売(はつばい)五十周年(しゅうねん)を迎(むか)えるビーバー。初(はじ)めは福富屋(ふくとみや)製菓(石川県白山(けんはくさん)市)が作っていた。その後(ご)、長(なが)い年月(ねんげつ)をかけて北陸製菓と縁(えん)がつながった。

 「ビーバーの人形(にんぎょう)の歯(は)があられを二本並(なら)べた様子にそっくり」。一九七〇(昭和(しょうわ)四十五)年に開(ひら)かれた大阪万博(おおさかばんぱく)。カナダ館(かん)を訪(おとず)れた福富屋製菓の社員(しゃいん)がこう思(おも)い、名前(なまえ)につながった。

 「強(つよ)いぞビーバー」。放映(ほうえい)されたテレビCMのフレーズを子どもたちが口ずさみ、人気を集める。ビーバーのキャラクターがあられを食べて大きくなり、怪獣(かいじゅう)をやっつけるコミカルなCMだった。

 だが、北陸三県に商品(しょうひん)が浸透(しんとう)していくうち、売(う)り上げが伸(の)び悩(なや)んだ。社長(しゃちょう)の福田俊克(ふくだとしかつ)(故人(こじん))は二〇〇〇年代(ねんだい)初め、製造部門(せいぞうぶもん)を切(き)り分(わ)けて九六年につくり、ビーバー作りを引(ひ)き継(つ)がせた福屋(ふくや)製菓(白山市)の廃業(はいぎょう)を考(かんが)える。後継(あとつ)ぎがなく、機械(きかい)も古(ふる)くなったからだ。

 それを聞(き)き、石川県加賀(かが)市の和菓子(わがし)メーカーにいて、まんじゅうを福屋製菓に卸(おろ)していた新黒正美(しんくろまさみ)(64)はショックを受(う)ける。ビーバーに愛着(あいちゃく)を持(も)っていたからだ。時(とき)を置(お)かず、新黒は福屋製菓に入る。福田から作り方(かた)を教(おそ)わった後、社長になった。

 「ビーバーだけは残(のこ)してくれ」。数(すう)年後の秋(あき)、病床(びょうしょう)の福田からかけられた言葉(ことば)を新黒は今(いま)も胸(むね)に刻(きざ)む。この世(よ)を去(さ)る数日前(まえ)だった。

 それでも業績(ぎょうせき)は良(よ)くならず、一三年に事業(じぎょう)を閉(と)じざるを得(え)なかった。従業員(じゅうぎょういん)とビーバーを守(まも)る方法(ほうほう)は−。考え抜(ぬ)いた末(すえ)、米菓が作れる北陸製菓に頼(たの)み込(こ)んだ。新黒ら五人が北陸製菓に移(うつ)り復活(ふっかつ)を期(き)す。「石川の庶民(しょみん)の味を無(な)くすのはさみしかった」と新黒は語(かた)る。

 復活は一筋縄(ひとすじなわ)ではいかなかった。福屋製菓のころと同(おな)じ材料(ざいりょう)を使(つか)っても、設備(せつび)の違(ちが)いから油(あぶら)で揚げる時間(じかん)や温度(おんど)が異(こと)なり、サクッとした食感にならない。ビーバーに似(に)たピーナツ入りの「ピーパップ」という揚げあられをかつて作っていた社員も助(たす)けに加(くわ)わる。試作(しさく)を繰(く)り返(かえ)し、どうにか完成(かんせい)にこぎ着(つ)けた。

 北陸製菓としてビーバーを発売できたのは一四年八月。商品の袋(ふくろ)には福屋製菓が使った赤と金色(きんいろ)のデザインを生(い)かしつつ、愛らしいカタカナのロゴをそのまま引き継いだ。

 「八村フィーバー」が起(お)きる直前(ちょくぜん)の六月に全国発売に踏(ふ)み切ったばかり。今も品薄(しなうす)で、増産(ぞうさん)に努(つと)めている。新黒は「昆布の味が効(き)いたあられは他(ほか)にない。さらに全国に知(し)れ渡(わた)ってほしい」と願(ねが)う。=敬称略(けいしょうりゃく)

〜小学校中学年以上(いじょう)〜

 北陸(ほくりく)を代表(だいひょう)するお菓子(かし)の歴史(れきし)を通(とお)して、地元(じもと)の企業(きぎょう)の努力(どりょく)を知(し)ろう。

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【解答(かいとう)】基本問題(きほんもんだい)(1)[八村塁選手(るいせんしゅ)] (2)c (3)[1970年] ▽発展(はってん)問題(1)c (2)a ▽12月8日の発展(はってん)問題(3)の答(こた)えは[水生昆虫(すいせいこんちゅう)]です。

【発展問題(はってんもんだい)】(3)は答(こた)えを募集(ぼしゅう)します。はがきに住所(じゅうしょ)、氏名(しめい)、郵便番号(ゆうびんばんごう)、学校、学年、電話(でんわ)番号、掲載日(けいさいび)を書(か)き、〒920 8573(住所不要(ふよう)) 北陸(ほくりく)中日新聞報道部NIE係(ほうどうぶエヌアイイーがかり)に送(おく)ってください。締(し)め切(き)りは12月21日必着(ひっちゃく)。正解者(せいかいしゃ)の中から2人に図書(としょ)カードを差(さ)し上げます。

◇監修(かんしゅう) 松坂浩一郎〈まつざかこういちろう=NIE(エヌアイイー)コーディネーター〉

◇掲載(けいさい)  11月26日「北陸経済面(ほくりくけいざいめん)」

 

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