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店舗にも仕事場にも シェア町家いいね 金沢・東山「ロコロコヒガシ」

(上)加賀友禅のこけし絵付け体験を行う「金澤こまち」の新納菜弥さん (下)映像デザイン事務所を経営する清森達士さん=いずれも金沢市東山の「ロコロコヒガシ」で

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県内外から入居相次ぐ

 伝統的な町並みが残る金沢市東山で、オフィスや店舗として部屋を賃貸するシェアタイプの町家が若手の起業家の関心を集めている。人気の観光地とあってエリアの知名度も高く、石川県外からも入居が相次いでいる。管理・運営する「コロコロエンタープライズ」(京都市)は、さらに隣接する町家も改装し二〇二一年に開業する考えだ。(瀬戸勝之)

 施設名は「ロコロコヒガシ」。二階建ての母屋と離れに個室タイプとブースタイプの計八室がある。コロコロ代表の高橋佳寛さん(44)は「町家を仕事場にという要望はあったものの一棟貸しではどうしても賃料が高くなる。もっと気軽に借りられるように」と、一六年から入居者の募集を始めた。

 コロコロは高橋代表と妻の井上和子さん(42)の一級建築士二人が経営し、町家や古いビルの再生を得意としている。不動産業も手掛け、金沢市内でもう一軒、シェア町家を所有。モダンなデザインの市内の観光ホテル「金沢彩の庭ホテル」の設計を手掛けた実績もある。

 当初はコロコロが運営するカフェや、加賀友禅のこけしの絵付け体験を行う「金澤こまち」(金沢市)が店舗を構えていた。そして今年の五月以降、ビーズ刺しゅうなどの手作りアクセサリーを制作販売する「ピニャータ」(同)や映像デザイン事務所をはじめ、長野市のデザイン会社、神戸市のアクセサリー企画販売会社が立て続けに入居し、六室が埋まった。残る二室も内見があり、来月中にはビンテージ雑貨を扱う会社が入る予定という。

アクセサリーを制作販売する「ピニャータ」の岡島栞さん

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 ピニャータの岡島栞さん(29)は店舗や作業場として活用しており「町家の特徴を生かしたおしゃれな内装に一目ぼれした。仕事をしながら観光客気分にも浸れる」。東京から昨年帰郷した映像デザイン事務所の清森達士さん(36)は「閑静な雰囲気が気に入っている。手頃な賃料も決め手となった」と笑顔をみせる。

 金澤こまちの新納菜弥さん(27)は「茶屋街で物件を探していて、白い壁が思い描いていたイメージにぴったりだった」と話す。観光客で混み合う茶屋街の中心から少し離れた裏通りにあるが「絵付け体験はインターネットの予約客が中心。程よく人が流れてくるので無理なく接客できる」という。

 高橋代表は「若い世代には一カ所にとどまらず、複数の拠点を持って仕事をするスタイルが広がりつつある。新幹線駅があって利便性の高い金沢はオフィスなどの需要がある」と手応えを語る。今後、隣接する町家も「アネックス(別館)」として改装し、新たに四室の募集を始める考えで「中庭を通して、入居者がそれぞれの建物を行き来できるような設計にしたい」と構想を練っている。

 

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