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狙いを聞く

守り続けながら挑戦 北陸製菓 高崎憲親社長

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昨年創業100周年

 北陸製菓(金沢市)は健康志向の高まりを背景に、素材にこだわった商品開発と販路開拓に力を入れている。北陸で愛されるロングセラー商品を数多く手がけ、昨年創業百周年を迎えた。昨年十二月にトップに就いた高崎憲親社長は発信力をさらに強化するという。(嶋村光希子)

 −健康に配慮した商品を次々と投入している。

 「現代ではおいしいだけでなくカロリーや原材料に気を使う人が多い。乳や小麦による食物アレルギーに悩む人も増えている。添加物を使わないなど、若い女性や子どもも安心して食べられるお菓子が重要。少子化は進むが、子どもをより大切に、安心なお菓子を与えたいという親の思いは高まっている。健康志向に加え、安心安全な食品を見直して大切にしたい。ベビーフードにも参入したい」

 「お菓子売り場もこれまでのスーパーだけでなくドラッグストアや雑貨店、電器店などに広がっており、さらに販路を開拓する。近年は大袋よりも持ち運びできる小さい包装が好まれ、これに対応できる包装設備も数千万円で導入した」

 −会員制交流サイト(SNS)を活用した広報戦略にも力を入れている。

 「原点に返り、当社と商品を幅広い世代にもう一度知ってもらいたい。今はフェイスブックやインスタグラムなど無料で使えるツールが豊富。米蜜ビスケットを使ったアイスを昨年発売し、SNSで好評だった。これらを活用し、北陸だけでなく国内外に発信する」

 「北陸新幹線が開業した金沢で百年を築き上げた会社ということも強調したい。観光みやげにも参入したい。開業以来、揚げあられの『ビーバー』が好調で、新たに作る着ぐるみやLINEスタンプ、Tシャツなどの雑貨をPRに生かすことも検討している」

 −海外戦略はどうか。

 「海外事業の半分以上を占める中国をはじめ、タイ、ベトナム、シンガポールなどアジア八カ国に輸出している。海外の展示会では米国や北欧などからの引き合いもあるが、リスクもあるため慎重に身の丈に合った進出をしたい」

 −原材料や物流コストが高騰している。

 「原材料の質を落とせず、また商品値上げもできず、板挟みで苦しい状況。物流や倉庫費用などそのほかのコストを地道に削減することで商品の味を下げることはしたくない」

 −百周年の節目に社長に就任。改めて意気込みを。

 「諸先輩方の努力や思い、歴史を引き継ぎ、自分のカラーを出したい。百五十年、二百年と次の代につなげていくのが使命。当社最年少で就任した社長として会社の雰囲気も変えたい。技術やレシピなど守り続けることは守り続け、新しく始めることにも挑戦する。若手も入社しており、企業理念の『世界に笑顔とおいしさを届ける』はぶれずに、社内で新しい血をどんどん循環させたい」

 たかさき・のりちか 東海大政治経済学部を卒業後、2015年に北陸製菓に入社。常務取締役、執行役員副社長などを経て18年12月から現職。前社長の父親は会長に就任した。趣味は「社員とお酒を飲みながら交流すること」。金沢市出身。26歳。

 会社メモ 1918年、「日本あられ」として設立し、25年に社名を北陸製菓に変更。戦時中は乾パンなどを製造し、戦後はビスケットやあられなど、子どもからお年寄りまで親しまれるお菓子を製造している。従業員は社員100人とパート、アルバイト。本社は金沢市押野2。

 

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