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狙いを聞く

ネットで専門家つなぐ 社長の学校 山根敏秀理事長

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プロ育成で後継者難解消 

 「プロ社長」の育成を掲げる株式会社「社長の学校」が一月に金沢市内で開校した。後継者不足に悩む中小企業の支援や起業家の育成などを目的に四月から本格的に事業展開し、全国千七百以上の全自治体に「分校」を置く壮大な目標も掲げる。代表取締役理事長の山根敏秀氏の思いは−。(中平雄大)

 −なぜ立ち上げたのか。

 「事業承継の案件を手掛ける中で、後継者がいても先代の思いをうまく引き継げなかったり、その時になって初めて経営を始めたために戸惑ったりする様子を見てきた。これから十年間で全国の百二十七万社が後継者不足で廃業する可能性があるとされる。税理士と経営コンサルタントの経験を通じて得たノウハウを知ってほしいと考えた」

 −全国に分校を置く計画だが。

 「全国各地からインターネットを通じて資金繰りが厳しい、黒字転換できないなどのSOSが私に来ていた。まず現状を聞くのが一番大事なので、専門家の分校長が身近にいて、各地の分校で一斉に引き受けられる方がいい。ネット上なので教室で机を並べるわけではない。千七百人以上の専門家集団をつくり、地域で困っている人を支援する」

 −具体的な手法は。

 「一つは動画配信による授業。決算書の見方や株主総会での対応など基本を解説する十二〜十五本の動画を配信する。もう一つは分校長との一対一の個別指導。生徒側の企業が抱える独自の課題を聞き取り、解決策を考えていく」

 「分校長は『士業』の人だけでなく、複数事業を手掛ける経営者にもお願いする。稼ぎたい人よりも『地域を守りたい』『この会社の従業員を守りたい』という志の人でなければ務まらない。専門外の分野は各地とのネットワークを通じて本校がサポートする」

 −カリキュラムは。

 「三つのコースがある。『プロ社長育成』は複数の会社経営ができるスキルを身に付ける。経営者の多くには二つも三つも経営するのは困難との思い込みがある。実際に事業承継が必要な会社を紹介することも考えている。『問題解決』は赤字で困っている経営者に黒字になるためのやや強めの助言をしていく。『スタートアップ』は創業計画の作成から手伝う」

 「生徒同士や分校長をつなぐ情報交換用の場、サロンをオンラインで立ち上げる。業務提携などの事業の広がりにもつながるため、本校主導で運営していく」

 −一部は既に動きだしている。

 「私自身が昨年十二月に後継者のいなかった金沢市内の建具業の社長になった。技術があり、従業員もいて取引先があるのに社長が高齢というだけで会社がなくなる恐れがあった。複数の会社の経営は全く難しいことではないと証明したい」

 やまね・としひで 日本大商学部卒業後、1983年に金沢市内の税理士事務所に入所。89年に税理士登録し、94年に経営コンサルタント会社、2002年に税理士事務所と会計ソフト販売会社を買収した。18年11月に「社長の学校」を設立し、代表取締役理事長に就いた。趣味は日本酒を楽しむこと。心掛けているのは「誰も損しないならやるしかない」。石川県能登町出身。58歳。

会社メモ

 山根氏がインターネット上で出資を募り、2018年11月に資本金1000万円で設立。金沢市米泉町にある自身の税理士事務所に本校(本社)を置き、分校は現時点で石川(かほく、能登、穴水、野々市)、富山(富山、高岡、砺波、魚津)と、東京、千葉、神奈川、群馬、北海道、大阪に計22ある。各コースの受講期間は3〜6カ月を1期間とし、受講料(月額)は動画視聴や個別相談料込みで「プロ社長育成」が7万円、「問題解決」が10万円、「スタートアップ」が3万円。問い合わせは同社=076(259)1332=へ。

 

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