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コラム記者@

怖いこと

 経済産業省を担当していた八年前、官庁街を歩いていたら地面が激しく上下した。立っていられず、ガードレールにつかまると、空を見上げた周囲の人たちから悲鳴が聞こえてきた。高層ビルが折れるかのように左右に大きく揺れる異様な光景を見た瞬間、「もうだめだ」と覚悟した。

 福島第一原発が水素爆発し、今度は放射性物質におびえた。通信社の記者は「家族を関西の親戚に預けた」と教えてくれた。帰宅難民、計画停電…。「東京はもう終わりか」と思いながら、しんどい取材を続けた。

 転勤で古里の北陸に戻っても混乱と緊張の日々を忘れることはない。日本があの事故で学んだことは多い。生活も意識も大きく変わった。今、最も怖いのは「3・11」が風化すること。自戒も込めて。(坂本正範)

 

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