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北陸文化

【美術展】フランス近代絵画と珠玉のラリック展 美の革新時代を創る

ラリックのガラス 25点も一堂に

(左)ジャン=ジャック・エンネル《マグダラのマリア》油彩/キャンバス、縦43センチ、横61・5センチ(中)ジャン・バティスト・カミーユ・コロー「愛の秘密」(1855〜56年)油彩/キャンバス、縦33センチ、横61センチ(右)シャルル=フランソワ・ドービニー《浜辺の牛》(1874年)油彩/キャンバス、縦54センチ、横81センチ

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 金沢市の石川県立美術館で開催中の「ユニマットコレクション フランス近代絵画と珠玉のラリック展」(北陸中日新聞、石川テレビ放送など主催)には、印象派の巨匠ルノワールやパリで時代の寵児(ちょうじ)となった藤田嗣治ら以外にも、19世紀から20世紀初めのフランスの代表的な画家たちの作品が集まった。

 1830〜70年ごろ、パリ郊外、フォンテーヌブローの森に近いバルビゾン村に集い田園の自然とそこに暮らす人々や自らの家族らを描いたのが、バルビゾン派と呼ばれる画家たち。歴史画や宗教画を伝統的な手法で描くアカデミックな伝統から抜けだして、農民や羊飼い、動物や樹木や山野など身近なものを題材に、生き生きとした親しみやすい絵画を生み出していった。

 コロー、ミレーなど日本でも知られた画家に加え、ドービニー、トロワイヨン、デュプレら「バルビゾン七星」とたたえられた画家たちの作品が本展には並ぶ。

(左)シャイム・スーチン《ブルターニュの夫人》油彩/カルトン、縦27センチ、横18・5センチ(中)アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《メイ・ベルフォート嬢》(1895年)グアッシュ/カルトン、縦34センチ、横25センチ(右)ピエール=オーギュスト・ルノワール《髪を結う少女》(1896年)油彩/キャンバス、縦55センチ、横46・5センチ

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 バルビゾン派の切り開いた新しい地平から生まれたのが、革新的な表現で近代絵画の祖といわれる印象派。モネやルノワールもアカデミック絵画を学んだ上でバルビゾン派の絵画にあこがれ、やがて自分たちの表現を獲得していった。本展ではルノワールの5点が展示されている。

 20世紀に入ると、パリには多くの画家が世界中から集うようになり、それぞれが個性を競い合う「エコール・ド・パリ」の時代に入る。藤田の7点をはじめモディリアニ、ユトリロ、スーティン、ドランらの絵画が本展では見ることができる。

 20世紀初頭の華やかな時代に、元々は宝飾作家だったルネ・ラリックがガラス工芸で室内を彩った。今回は25点もが一堂に集まった。花瓶や皿に彫刻を思わせる精緻な装飾は官能的で、光によって表情を変える様子も展覧会の見どころだ。(松岡等)

(左)アンドレ・ドラン《女性像》(1934〜39年)油彩/キャンバス、縦42センチ、横31センチ(中)ラウル・デュフィ《モーツァルト》1915年、油彩/キャンバス、縦81センチ、横65センチ(右)ルネ・ラリック《バッカスの巫女たち》(1927年)オパルセントガラス、プレス成形、フロスト、縦24センチ、幅18・6センチ

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◆会場 石川県立美術館(金沢市出羽町)

◆会期 8月25日まで(無休)

◆開場時間 午前9時半〜午後6時

◆料金 一般1200円、大学・高校生700円、小中学生500円、未就学児無料

◆主催 北陸中日新聞、石川テレビ放送など

 

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